「手術終わりました。多分すぐ目を覚ますでしょう。」
「はい。刺されどこが良かったっぽいですよ。」
医者はこう言った。
でも一日、1週間、1ヶ月、一年間経った今でも
あなたが目を覚ます様子は
ない。
俺は
毎日病院に通ってあなたを
見る。
今日は目を覚ましてないかなっ?
って
ってずっとぶりっこ演技させといて
あなたの事情を聞かなければ
こうはならなかったのかな
ねぇ、あの時に戻れないのかな・・・
戻りたい。
そしてもっと前に
あなたに出逢いたい。
そしてあなたを
守りたい。
帰り道___________
「おや、君悩んでおるね?」
知らない老人に話しかけられた。
「ほら飴を舐めなさい。元気が出るでしょ?」
老人が渡したのは
普通の飴だった。
俺は疑問にも思わずに
飴を舐めた。
H30.12.16
そして
事件は起きた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。