昨日の夜の出来事の余韻が抜けなくて、ついぼーっとしていて顔面に影山のサーブを食らった直後だった。
先生がとんでもない情報をもって体育館に駆け込んできたのは。
まじか。
まじか。
まじかあああ…
おい、私情を挟むな藍原あなた。
及川徹と戦っても大丈夫だ藍原あなた。
遠慮なくぶっとばしてもらえ藍原あなた。
恋愛は恋愛、バレーはバレー。
しっかりわきまえろ!!
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そして迎えた土曜日。
「菅原、澤村、東峰、田中、西谷、月島、日向」
烏養の言葉に一瞬ザワつくメンバーたち。
「そして2チーム目、縁下、成田、木下、影山、山口…」
メンバーを読み上げる烏養が一瞬フリーズする。
そうと分かった瞬間、烏養の視線がこちらへ向けられる。
まさかとは思うけど、私を出そうとしてないですよね烏養さん…?
その視線を追うようにして皆が私の方を見つめてくる。
ええ…?
「飛んだらダメだからね」
及川の言葉をはっと思い出して、唾を思わず飲み込んだ。
〜作者から〜
この藍原ちゃん、何やらワケありなんですよねえ。((ニヤリ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。