あなた「……………………本当に勉強教える気ある?」
松田「あ?あんだからいんだろ」
あなた「だってさっきから何にも喋らないでじっと見てるだけじゃん」
松田「お前解けてて教える事ねぇんだけど」
あなた「………一応休む前に予習とかしてたから」
松田「マジかよ」
俺も問題集開いてんのにあいつは普通に解きやがる
松田「お前休んでた時なんかしてたわけ?」
俺が聞いた時。一瞬あいつが持って書いてたシャーペンが止まった。だけどまた問題を解いてた。
あなた「体調悪かったんだよ」
松田「1週間だぜ?お前も風邪とか引くんだな」
あなた「人だからね」
あなた「辛かったんだよね…熱とかさ…」
松田「それにしちゃ体調良さそうには見えねぇけどな」
あなた「え?」
松田「あ?」
あなた「私体調悪そうなの?」
松田「なんか痩せたん感じする。痩せたというか老けた感じな」
あなた「うわ女の子に老けたとかひどい!」
そう少し笑った時。いつものお前の顔してた。
松田「まぁ風邪くらい気をつけろよ」
あなた「うん分かってるよ……看護師なるんだからちゃんと体調管理もしないと…」
あいつが看護師なるんだからって言いかけてた時、声が急に小さくなった。
松田「?なんだよ急に黙って」
俺があいつの方見た時。
あいつは泣いてたんだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。