お久しぶりの方はお久しぶりです。初めましての方は、初めまして。
この物語は、一種の「死」を題材としたもの。主人公、堀内響が、どの道を選択しても、きっと結末は同じでした。そして、どの道を選択しても、彼は最後には、きちんと前を向いて歩ける。そんな、立派な男の子です。彼を立派にしたのは他でもない、ヒロイン坂口響だったのかも、しれませんね。
実はこのお話、何年も前から頭の中で構成を組み立てていたものなので、こうして形にできたこと、とても嬉しく思っています。そして、見てくださる読者様がいることも。
皆様、『エコー』を最後までご閲覧いただき、誠にありがとうございました。
あなたの叫んだ思いが、山々、建物にぶつかり、街を抜け、空を駆けて。どんなに遠くでも、どこまでも響き、きっと私に届くでしょう。
私はちゃんと、聞いていますよ。
―さあ、叫びましょう。
蓮見 葉
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!