第7話

片恋
944
2020/03/03 07:45
片想い。
一方的な恋愛。
お互いを想っていなければ
愛とは言えないはず。
「何もかもわからない」
「何を考えてるのかわからない」
人に、何のために口がついているのか。
伝えられる言葉があるなら伝えようよ。
わからないなら聞けばいい。
言いたいんなら言えばいい。
でも
「「なんで言えないんだろう」」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
side凛
凛
はぁ〜…
やだなぁ。
ずっと片想いだなんて。
何にもやる気起きないし
何もかも面倒だ。
でも学校に行かなくちゃならない。
隣にはあいつがいるし…
凛
も〜〜………無理
しゃーない…
凛
…行ってきま〜す…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
嗚呼…憂鬱だ
…なんそれw
凛
…おはようございます〜…
クラスメイト
あ!凛〜!!おはよう〜!
凛
あ、おはよう。
クラスメイト
大丈夫だった〜?体調崩したって言ってたけど…
凛
あぁ、うん…大丈夫…
クラスメイト
ならよかった〜!
話しかけてくるクラスの女子らを潜り抜け、自分の席に着く。
だけどもちろんの事、そいつは隣に座っている。
凛
そういや…卒業式まであと5日…か
ピアノはもうバッチリだし、セリフとか全部頭に入ってる。
はずなのに…
凛
また今日も練習か…だるいな…
全てのことが面倒になり、前まですごい楽しかったピアノでさえ、憂鬱になっていた。
思わず机に突っ伏して、ため息が出る。
凛
なんか…だるい…
洸哉
洸哉
どうかした?
凛
…別に…
洸哉
洸哉
やっぱ隈すごいぞ?ほんと大丈夫?
凛
だからこれは生まれつきだってば…
洸哉
洸哉
卒業式もそろそろなんだからな?俺らは主役じゃねぇけど、お前以外にピアノ弾けるやついねぇだろ?
それもそうだ…
私が担当するピアノの曲とは別に、合唱の方の伴奏もあって、偶然私の担当したピアノは私以外誰もいなかったんだよね…w
凛
そうだけどさぁ…
洸哉
洸哉
今日も練習だろ?頑張れよ
凛
お前もなw
なんで平然としてられんだ。貴様。
なんだ?こんなに意識してる私がおかしいか??
ともかく…もう一踏ん張りだ…頑張らなきゃ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛
無理 卒業式 だるい
もうほんとだるい
いやぁぁぁ今日はいよいよ本番だよぉ〜
先生
卒業生  入場
先生
卒業証書  授与
こっからまじ暇。
ここで凛の無駄なスキル!目を開けて、1ミリも動かずに眠る!!
おやすみ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おはよう。もう少しで終わるはず
卒業生
私たちは   旅立ちます
はいベストタイミング〜
そしてこの寝起きの良さ。
はい私このあとピアノ弾くんでね。
待機してます。
〜♪〜
おし。いっちょやるべ
〜♪〜
出だしは順調。出だしは。
〜♪〜
凛
っ、(やべ〜)
ちょっとミスった。立ち直ったからいいけど。
〜♪〜
なんとか終了…
端折りすぎじゃね?って思った?
私も思った。
(教室に戻る)
クラスメイト
お疲れ様〜!
凛
疲れた〜…
クラスメイト
え、でも凛寝てたっしょ?w
凛
なぜバレた!?
クラスメイト
目瞑ってたから
凛
え〜開けてたつもりなんだけど
クラスメイト
開けてた方が怖いよw
凛
うぇぇ…もっと修行が必要だな…
洸哉
洸哉
お前本番に弱いタイプだろw
凛
えなんで?
洸哉
洸哉
最初の方ピアノミスってたじゃん…w
あいつは、「秘密だよ」と言うように、口元に手を当てた。
凛
……(そういうとこだよなぁ…)
クラスメイト
え、凛ミスってたの!?全然気づかなかった〜!w
凛
ほら、言わなきゃバレなかったんに…!
洸哉
洸哉
あはっwごめん〜w
…なんで気づいたんだろ…

プリ小説オーディオドラマ