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第4話

午前6時
48
2019/10/20 21:53
春野 結羽
ふわぁ……眠っ……
というのも、今は午前6時。

朝、スマホが他の人に見つかったら駄目だ、と思い早く来たのだ。


それにしても、早すぎか……眠い。
私は教室の机に突っ伏した。
春野 結羽
あ、スマホスマホ。
そう言い、教室の隅に置いてあるスマホを取ろうとした。
星山 楓
うわっ……
星山 楓
だ、誰?
春野 結羽
え?
春野 結羽
あ、楓。
星山 楓
あぁ~。昨日の人ね。
春野 結羽
き、昨日の人……
昨日の人……ってどんな覚え方!?
春野 結羽
あの、というか、結羽って呼んで貰って良いんだけど……というか、読んでください!
星山 楓
あ、OKです。
春野 結羽
承諾速っ
星山 楓
春野さ……あ、結羽は、そんなキャラだったっけ?
春野 結羽
え……?
星山 楓
あ、自覚無いんだったらいいや。
というか……
春野 結羽
何で楓はこんな時間に教室にいるの?
星山 楓
何で結羽は、教室にいるの?
わぁ、ハモった……
星山 楓
ハモった……(ボソッ)
春野 結羽
あ、今私も同じこと思った!
春野 結羽
私たち、気が合うね~!!
星山 楓
そう?
星山 楓
多分皆ハモると思うけど……
そう言って首を傾げる楓は昨日の教室の時とは少し違って見えた。
春野 結羽
あ、髪型!
よーく楓を観察すると昨日は栗色の長い髪を下の方で1つにまとめていたのだが、今日は髪の毛を下ろしている。
星山 楓
そういうあんたも……、結羽も昨日と違うね。
春野 結羽
あ、うん、昨日は下ろしてたんだけど……
星山 楓
なんだっけ、ポニーちゃんだっけな……
ポ、ポニーちゃん?
なんだそれ……
春野 結羽
ポ、ポニーちゃん?って何?
星山 楓
え、違う?
昨日はあんなに静かでクールな雰囲気の楓が今日は私の目の前で首をかしげている。
星山 楓
なんか女子の定番って感じの髪型。
私は頭の中である仮説にたどり着いた。
春野 結羽
あの、それってまさか……
春野 結羽
ポニーテールのこと?
間違ってたら恥ずかしいんだけどな……
星山 楓
あ、多分それかも
ポニーテールをポニーちゃんって呼ぶ女子いたんだ……
ちょっと可愛い……
星山 楓
何ニヤついてんの。キモいんだけど。
めっちゃ直球の砲丸玉投げられたみたいに心に刺さるんですけど!?
毒舌なのに地味に可愛いんですけど……!?
星山 楓
で、結羽は何でこの時間帯に学校にいるの?
春野 結羽
え、私?
春野 結羽
昨日スマホ置いて帰ったから朝から取りに来た
星山 楓
ふーん……この学校スマホ駄目だもんね。
って言ってる傍ら何かスマホっぽいもの持ってません?
というかそれ、最新モデルだよね。うん。
すっごい高いやつだよね。
あ、そうだ。
あのチャットアプリの連絡先交換して良いか聞こうと思ってたんだ……
でも、楓こそ何でこの時間帯に学校にいるの?
春野 結羽
楓こそ何でこの時間帯にいるの?
星山 楓
え、宿題。
即答かよ!
宿題って何だよ!
今日提出する宿題なんて聞いてないよ!
おいいいいい!!!!!
春野 結羽
あと、あの……
星山 楓
何~?
春野 結羽
チャットアプリの連絡先交換して欲しいんだけど……
星山 楓
あぁ~、これね
楓はスマホをいじる。
星山 楓
別に良いんだけど、話してて面白くなかったら即ブロックだからね?
…………ええええ??
即ブロック……
春野 結羽
ハードル高っ!
星山 楓
え?嫌なら別に良いんだけど……
春野 結羽
あ、いえいえ交換したいですぅ!!









こうして学校が始まる八時まで二人は話続けたのだった。

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