第106話

ら し さ
812
2020/02/26 13:22










白い息を吐きながら、帰り道を歩く。

もうすぐ雪が降りそうなんて、ぼけーっと考えながら








朝まいてきたマフラーは、帰り道も健在で

スマホを見ながら、、、なんて、

今の時代、私の立場なんてすぐ拡散されちゃう。

だから冷たい手をポッケに突っ込んで

信号が青に変わるのを待っていた。































































言い返したら負け、同じことをしたら負け。
そんなことずっと前から分かってる。
何か一つでもやり返したら、成瀬さんたちの
思うつぼ。








人は楽しいことよりも暗いことのほうがずっと残るし
ネガティブになるのはしょうがないと思うけど
そんな人生楽しくないよね。
ずっと楽しまなきゃ。
人生につまらない日はないよ









って菊池が言ってた。





あいつのくせになかなかいいこと言うじゃん??←
だから、今日あった楽しいことを考える時間が好き。
































そんなことばっか考えてた。

















うそ、実はやっぱりボケーッとしてた。←



だから、周りの人の声が聞こえなかった。









夢かと思った。






















「危ないっ…!!!!!」























その声に驚き、咄嗟に前を見た時にはもう遅かった。











『うへっ…!?』((













キキィッッ!!!





























天国かってくらい眩しい車のライトと
甲高い悲鳴や、助けを呼ぶ人達の声で溢れかえった





















__そして浮かんだ勝利の顔。






叫んでくれたあの声、勝利に似てた気がするな、笑








私はその中で、意識を手放した。

































































「だから言ったじゃん。笑」





































それが、朦朧とする意識の中で
はっきりと聞こえた

















___成瀬さんの声だった。





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