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第1話

ストーカー
496
2019/08/25 05:22
トミーside
最近帰り道に背後から視線を感じる…
俺の帰り道は人通りも少なく女性が一人で歩くのには向かないような道だ。


視線を感じ始めたのは二三ヶ月前で気にしてはいなかったし自分は人よりも少しだがガタイはいいほうなのでほっておいた。でもここまで来ると恐怖を感じる。なにか被害を与えてこないとしてもこちらには精神的に参ってしまいそうだ

俺は振り返り大きな声で言った
トミー
トミー
あ、あの!誰かいるんですか!出てきてください!
カンタ
カンタ
やっと僕に気づいてくれたの?富永さん…ずっと見てたんだよ?遅いよ…
トミー
トミー
だ、誰ですか!ストーキング行為は犯罪ですよ!やめてください!
目の前に現れたそのヒトは少しづつ近づいてくる
カンタ
カンタ
ストーカー?僕はただ富永さんのことが好きなだけだよ
トミー
トミー
だ、だからっ!やめてくださ…
俺はその時そのヒトに何かを嗅がされて倒れてしまった
トミー
トミー
ん、んぅ…どこ…
カンタ
カンタ
あーやっと起きたー
トミー
トミー
うわっ!マジで誰なんですか!どこですかここ!
え、なにこれ…
俺は見覚えのある部屋に居た
俺の手と足は鎖で拘束されていて動けなかった
カンタ
カンタ
僕は富永さんのことが好きなだけなのに…なんで逃げようとするの?ねぇ?なんで?
トミー
トミー
ストーカーなのにそんな事言われても…んっ///
カンタ
カンタ
僕のこと嫌い?そんなはずないよね?ねぇ?
トミー
トミー
やめてください!僕はあなたの事を何も知らないんです!
カンタ
カンタ
でも僕は君のことを知ってる…富永知義さん26歳…○×会社に勤めてて最寄り駅は△△駅TwitterとかInstagram上での名前はトミーさん…ほらいっぱい知ってる
僕の名前を知りたいの?僕はカンタだよ
そういえばTwitterとInstagramのフォロワーにカンタという名の人がいた…よくコメントをしてくれたりして絡んでいた人だ
トミー
トミー
か、カンタさん…なんでこんなことするんですか…逃げないですからこれ取ってくださいよ!話は聞きますから
カンタ
カンタ
えへへ僕の名前呼んでくれた…それは取れないよ富永さん逃げちゃうもん…ずぅっと僕と一緒にいてね?好きだよ…富永さん
ダメだ話が通じない…少し話を聞くっていっただけなのに…
カンタ
カンタ
ねぇこのまま一緒に居てよ…僕だって寂しいんですよ…そんな時富永さんの投稿を見つけて…こんなかっこいい人いるんだ…って思って富永さんが僕の生きがいだったんだ。そこから富永さんを街で見かけて…声をかける勇気なんて僕にはなかった。だからこうやってストーキングして…
トミー
トミー
泣かないでください…僕が力になれるのなら僕は手伝います…僕にできることであれば…ですけれど
カンタ
カンタ
じゃあ僕と一緒にいてください…ここは富永さんの部屋の隣です。いつでも帰れます。だから一緒にいてください…ギュッて抱きしめて欲しいんです…
トミー
トミー
わかりました…絶対に逃げないのでこれやっぱり外して貰えますか?そうじゃなきゃ抱きしめることもできないですよ。
カンタ
カンタ
分かった
トミー
トミー
名前だって何回だって呼びます。何回だって抱きしめます。何回だってカンタさんに愛の言葉を捧げますよ
カンタ
カンタ
でも富永さんは僕のこと好きなんかじゃないんじゃ…はぅっ///
トミー
トミー
何言ってるんですか…こんなイケメン見て好きにならないやついないでしょ…
カンタ
カンタ
嘘なんてつかないでくださいよ…寂しくなっちゃうじゃないですか…
トミー
トミー
嘘じゃないです!ホントのことなんですよ!好きじゃなかったらキスなんて自分からしないでしょ…

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