第7話

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2019/01/10 11:39
初めは疑っていたけど、明日香と話して行くうちに、自然と心を開いていた。


そしてわかった。
明日香は、長州の患者なんかではない。
こいつはいつも誰に対しても気配りができる。そんで、月宮団隊士を尊重している。

きっと、月宮団になくてはならない存在だ。
三条大橋に差し掛かったところで、おっさん3人組が絡んできた。


めんどくさいなぁ...。

何より、俺たちの楽しかった空間をぶち壊してくれたことに腹が立った。
明日香は心配そうに俺の顔をみる。

...そうだ。
明日香がいる。
俺がばっさり斬っちゃうと、こいつは怖がるんだろうな...。

だから、腹が立つ気持ちをぐっと抑えて殺すのを避けた。

そのとき、浪士が放ったあの言葉。
武士
この化け物が!近寄るな!
化け物-。

この言葉を言われたのは初めてじゃなかった。
何度も言われ続けてきた。

だから、慣れたはずだったのに-。

どうしても、屯所に帰ってからもその言葉が俺の頭の中を彷徨い続けた。

こびりついて離れない黴のように-。

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