パシッ
ドカッ
いつもの私の日常。
親からの虐待。
学校にも行かせてもらえない。
私は親のストレス発散のために生まれてきたのだと。最近はそう思うようになって来た。
私には「自由」はないの…?
好きなことしたいよ…
誰か私をここから連れ出して…
でも、私の今の考え方………ダメだ…。
こんなのダメだ。自分で…自分で「自由」を掴むんだ
私は決めた。
自由をつかむために、ここから離れるんだ
自由を手にするために
私は必要な物だけ持って、急いで走って家を出た
たどり着いたのは家の近くの公園。
辛いことがあるときはいつもここにいた
それも今日でサヨナラ。
今まで、ありがとう。
逃げたなんて言われたくない
自由掴むために、今までできなかったことするだけだから。
しばらく走った。顔をあげると真っ赤な夕日が見える
初めてだった。一人でキレイな夕日を見るのは。
ポロッ……
私はその場に座り込み泣いていた
誰だろう………?
どこかで……見たことはある…
この人って…?
ーーーーーキリトリーーーーー
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!