この日は中学校の行事で東京に来てて
渋谷を心と一緒に観光してた。
そしたら、
いきなり。ほんっっっまいきなり!
ジャニーさんに話しかけられた。
変なおじさんスタイルやったで。
けど、今思えば
これがほんまにアイドルなにわ男子・桃山あなたの始まりなんだよね。
この時は頭の中がほんとにグルグルグルグルしてた。
あまりエンタメに触れない私でも知っている「ジャニーズ」という集団。
それに私が、?なんて… (笑)
それに心の性格みたいなものも言い当てて
この人、本物なんやなって実感した。
改めて思い出すと口説かれてんのかな私?
けどジャニーさんのその目はとても優しくて
こんな私でも、なれるかも、と思ったりもした。
だから私は下唇をぎゅっ、と噛んで
そんでもって服の裾もしっかり握って
震える声で答えを出した。
渋谷でこんなおっきい声出す人
はちゃめちゃに迷惑やな。ほんとごめんなさい、!
地図と自分の連絡先が殴り書きで書いてある紙を
私に押し付けて、ジャニーさんは人混みの中に紛れていってしまった。
これが11月29日。桃山あなた入所2日前のこと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。