第115話

114 入所
14,930
2021/11/17 07:29
この日は中学校の行事で東京に来てて





渋谷を心と一緒に観光してた。










そしたら、









ジャニーさん
You、ジャニーズにならないか?





いきなり。ほんっっっまいきなり!






ジャニーさんに話しかけられた。


変なおじさんスタイルやったで。









けど、今思えば





これがほんまにアイドルなにわ男子・桃山あなたの始まりなんだよね。














あ な た
あ な た
… じゃ、に?
ジャニーさん
You達、関西人だろ?
中山 心
中山 心
え、あ、の……
ジャニーさん
今ね、関西で新しいグループを作ろうとしてるんだ。
で、どうせなら女の子を入れてみようと。
あ な た
あ な た
へ、
ジャニーさん
だから、ジャニーズに入ってみないか?
あ な た
あ な た
わたし、ですか、?
ジャニーさん
そう君。

そしてそっちの子はそういう仕事が苦手みたいだね。マネージャーとかどうかな?







この時は頭の中がほんとにグルグルグルグルしてた。
あまりエンタメに触れない私でも知っている「ジャニーズ」という集団。









それに私が、?なんて… (笑)








それに心の性格みたいなものも言い当てて

この人、本物なんやなって実感した。









中山 心
中山 心
マネージャー…?
ジャニーさん
そう。アイドルをサポートする、重要な役割。
中山 心
中山 心
私が……っ、
あ な た
あ な た
けど、いきなり… アイドルなんて、
ジャニーさん
目を見た時に君だ、と思ったんだよ。
ジャニーさん
世の中に発しなければならない煌めき。
ジャニーさん
君にはアイドルの才能、人を惹きつける力がある。
ジャニーさん
僕には君の目が七色に輝いて見えるんだ。
ジャニーさん
…… どうかな?











改めて思い出すと口説かれてんのかな私?



けどジャニーさんのその目はとても優しくて
こんな私でも、なれるかも、と思ったりもした。








だから私は下唇をぎゅっ、と噛んで
そんでもって服の裾もしっかり握って
震える声で答えを出した。



















あ な た
あ な た
…… っやります、!!!!!
ジャニーさん
…… よかった、その答え待ってたよ。







渋谷でこんなおっきい声出す人
はちゃめちゃに迷惑やな。ほんとごめんなさい、!












ジャニーさん
君は?
中山 心
中山 心
…… やります、私も、あなたと一緒に色んなものに触れたい、!
ジャニーさん
2人揃ってOKだね!!

よし、それじゃあ、君たちはいつ関西に帰るんだい?
あ な た
あ な た
えと、明日、です。
ジャニーさん
じゃあ明後日、この場所に来てくれ。待ってるよ。
あ な た
あ な た
うえ、は、はい…!!








地図と自分の連絡先が殴り書きで書いてある紙を
私に押し付けて、ジャニーさんは人混みの中に紛れていってしまった。




















あ な た
あ な た
…… どうしよ、詐欺かなあ?
中山 心
中山 心
けどあんな人テレビで見たことある。
あ な た
あ な た
…… とりあえず、行ってみようかな、






これが11月29日。桃山あなた入所2日前のこと。



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