第53話

外道女に鉄槌を 後編
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2024/03/27 09:00


そして3人は町外れの廃棄された体育館に来ていた

紅林咲良
紅林咲良
案外、不用心?
紅林二郎
油断するんじゃねぇぞ?何があるか分からねぇからな
如月
もしあぶなくなったら下がっていいからね?
紅林咲良
紅林咲良
心配してくれてありがとう、でも私は心配いらないよ?
そうして、ビルの中に入ると奥の方から女のヒステリックな声が聞こえてきた
???
そんなんじゃなかった!!前見たあの子はもっと繊細で綺麗なシュートをしてた!使えない奴ね!!
モブ
い、いや……やめてぇ!!!!
紅林咲良
紅林咲良
‥!

それを聞いた3人は一気に走り、とある扉を蹴破った

紅林二郎
おい!!てめぇら何してやがる!!
中に入ると一人のスポーツウェアをきた人が若い女性に腕を踏みつけられていた
紅林咲良
紅林咲良
(やっぱりあの時の子だ‥)
美香
あ?ナニお前ら、ここは私の所だから来ないでくれる??
如月
うるさい、この悪党め!!その女性を離せ!!
如月がそう言うと美香は足元のパティシエールに目線を送った
美香
え?こいつ助けに来たの??まじウケるんですけどw
紅林二郎
うるせぇ!!さっさと離しやがれ!
すると美香はフンっと鼻を鳴らして指をパチンっ鳴らした
すると奥の方からなかなかガタイのいい人男が二人出てきたのだ
美香
ねぇ〜こいつらが私をイジメてくるの〜

あいつら倒したら、この女も好きにしていいしあっちの女も好きにしていいから殺っちゃって〜❤
それを聞いたガタイのいい男達はイヤらしい笑みを浮かべながらコチラへと迫ってきた
紅林咲良
紅林咲良
……へぇ、そんな事するんだ


咲良は先ほどまでのおっとりとした雰囲気が嘘のように片方の男の襟首を掴む


そしてもう片方も即座に捕まえる



そしてパッと手を離した瞬間


紅林咲良
紅林咲良
せいぜい病院で反省してなさいよっ!!


男2人の顔にグーパンをした

そしてそれで男2人の顔は見事に陥没した

美香
な、なんなのよアンタ……って、もしかして…紅林咲良!?
紅林咲良
紅林咲良
そうだって言ったらどうするの?
そして美香は歪み切った笑みを向けた

美香
あぁ…………!!なんって偶然なの!?それとも運命!?
美香
アタシねアンタが高校の大会であんたのプレイに魅了された!!
それだけじゃない、アンタは学校の中でも人気者だった!!
美香
アタシはアンタに並びたくって必死こいて勉強も運動も頑張った
けれど、アンタはいつもいつも前を進んで行った
アンタはアタシの憧れだったのよ!!!!!!




美香
そして─────────────一番憎い相手だった
その言葉には狂気的なものが滲み出ていた
愛も深くなれば愛憎になるという…………きっと、この子もその類にのまれたのだろう
紅林咲良
紅林咲良
…………憎い相手を殺したくなるほど、君は私が好きなんだ
紅林咲良
紅林咲良
(でも、外道に好かれるのは嫌よ?)
紅林咲良
紅林咲良
でもやっていいことと悪いことの区別もつかないならバイバイだよ
そうして、咲良がスタートダッシュをすると美香は懐からナイフを出した
美香
理想のアンタのまま私に殺されてよ!
紅林咲良
紅林咲良
嫌だよ!!
振り上げられたナイフは軌道も読める
それを交わして懐に入り込み襟首を掴む
美香
ぐえっ!?
紅林咲良
紅林咲良
あなたの理想なんて、私は知らない
そして咲良は本日五回目の顔面陥没パンチを放った

紅林咲良
紅林咲良
一生病院で反省しててね、美香さん!!
こうして、3人はビビアンのアジトを一つツブしたのであった
その帰り道、三人で肩を並べながら帰っていると如月がポツリと呟いた
如月
俺と紅林君……必要だったのかな?
紅林二郎
咲良がブチギレてたからな
紅林咲良
紅林咲良
必要だったよ?だって2人がいなかったらあそこに辿り着けなかったもん!

咲良はそう言いにぱっと笑った


そして咲良は2人から離れた

紅林咲良
紅林咲良
私、寮に帰るから、バイバーイ!!

そしてその場には咲良の笑顔を見て赤面した如月と妹の天然タラシに焦る兄だけが残されるのだった
作者
作者
よっし、ビビアン編終わりです
作者
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