第54話

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2023/12/13 09:00
体育館でドリンクやらタオルやらを渡したり、しんどいときにアイシングしてあげたり…思った以上に大変だった。

よく照史くん1人でやってたな。

よくわからなくてあたふたしてたらみんなが教えてくれる。

あったかい人たち。
きりやま
あなたちゃん、干したユニフォーム取り込んで畳んでくれる?
あなた
了解です!
きりやま
あ、水分ちゃんととってな?
はまだ
あなたはちゃんとやれとるん?
きりやま
即戦力やで?なつより仕事できる。
はまだ
ほんま?役立ってるならよかったわ。
きりやま
俺引退したらマネージャーやってほしいわ。
あなた
んー、考えときます。
はまだ
たぶん淳太うるさいで?
きりやま
今でもうるさいで。朝からすごいLINE来てんもん。ほれ、見てみ?
そう言ってお兄ちゃんにスマホ見せる照史くん。
はまだ
うわっ、ヤバっ!
あなた
聞こえてるよ?
はまだ
うわっ!言わんでよ?
あなた
照史くんのことは言わないよ。
はまだ
え?俺は?
あなた
…考えとく。行ってきます!
はまだ
えー!妹が冷たい!
きりやま
諦めたほうがええな。
なんかあのコンビおもしろい。

ずっと見てられる。

でもお仕事ちゃんとしなきゃ。
ユニフォームをハンガーからはずして、タオルもかごにいれた。

あと雑巾は別な袋にいれてわかるようにしとこ。

あれこれ1人でやってたら、後ろから声かけられた。
こたき
あなたちゃん!
振り返るとのんちゃんと流星くんがいた。

2人とも部活の休憩中みたい。
あなた
のんちゃん、頑張ってるね。
こたき
あなたちゃんはバスケ部?
あなた
そう。夏休みの間だけマネージャーのお手伝い。来週から全国大会やから。
こたき
そやった!お兄さんがバスケ部やもんな。なっちゃんもおるの?
あなた
いるよ?今は体育館でみんなの雑用やっとるよ。
こたき
彼氏おるもんな!ええよなぁ。
あなた
2人のところだけなんか甘いの。おもしろいよ?
こたき
あとで覗こうかな。あ、俺先戻るな?あなたちゃん頑張ってな?
あなた
のんちゃんも頑張ってねー!
のんちゃんは大きく手を振ってグラウンドに戻っていった。

流星くんはその場にまだ立っていた。
ふじい
話せる?
あなた
うん。
私は日陰のベンチに座った。

流星くんも隣に座った。

私は気まずくて、とりあえず目の前のユニフォームを畳んだ。

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