第70話

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2021/01/12 14:51



樹side









北斗「ほら。お前らももう帰るぞ」



寝室から戻ってきたかと思えば


そう言いながら片付けを始める



ジェシー「えー!もう帰んの??」

北斗「家主が寝てんのにいるのがおかしいだろ!」

慎太郎「樹は寝てないじゃん!!」



俺を指さしながらそういう


それでも、もうそろそろいい時間で


ブツブツ言いながらも片付けが始まった


俺もある程度手伝っていれば



「ねぇねぇ」



と、横から声をかけられる


声のした方を向けば


すっ、と距離が縮まる



大我「ちょっと気になったんだけどさ、いっつもどこで寝てんの?」

樹「えっ、?」



反射的に体を引いてしまった



大我「え?もしかして一緒とか??」

慎太郎「え??シングルに?」



気づけば逆どなりにもいて


挟まれたまま問いただされている俺。



樹「いや、ないですないです。俺はいっつもソファーなんで」



そう言うと


なんだよ、なんて言った後


肩をパン、と叩かれた


本当のことを言っても良かったけど


なんか、言いたくなかった



優吾「なになに、楽しそうにしちゃって」

大我「一緒に寝てないんだって」

ジェシー「寝てない?ん?」

慎太郎「樹とあなたが」

ジェシー「あー、、」

優吾「いや、寝てたらさすがにやばいでしょ」

慎太郎「まあー、そっか」



なんて言ってケラケラと笑い出す


やばいの?


そんなに?


ダメだ、鶯にいた頃のままで


普通がわかんねぇ


ただ、


今までと同じようで全然違うってことは


痛いほどわかっている


みんなが帰ったあと、


サッとシャワーを浴びて寝室へ行った


そっとベットの中へ入れば


肩が自然とくっ付く


幼い子供のような寝顔で眠るあなたを


じっと見つめたあと


そっと頭を撫でて目を閉じた







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