第47話

46.
7,735
2020/12/17 16:52





うぐたらした朝は終わり


今からは仕事モードだ


二日酔いだからと言って


仕事に支障出す訳には行かない


薬を勢いよく飲み気合を入れた


それでもありえないぐらい痛い頭


これからはやけ酒なんて一生するもんか


と、思うのは何回目だろう


机に突っ伏している私の頭を叩くのは北斗



『なに』



顔を伏せたままそう返す



北斗「お前今日よく来れたな」

『仕事を休む訳には行かないから』



そう適当に返せば


いつものように北斗の呆れたような


笑い声が聞こえる



北斗「あんま無理すんなよ」

『わかってるぅ』



気だるげに返事をしたあと


ムクリと体を起こした


パソコンの画面とにらめっこするのも


辛いぐらいだ


ああ、自分のバカめ


なんでこんなにも学ばないのだろうか


激しい頭痛のせいで午前の作業は


全く進まず昼休憩になった


いつもの位置に人は居なく


2人だけでそこへ座ると


すぐに顔を伏せた



北斗「ご飯は?」

『食べない』

北斗「ったく、」



食べれない。が正解だろうか


どっちにしろそんなことはどうでもいい


多分今胃の中に食べ物を放り込めば


確実に戻す自信しかなかった


でも、矛盾するかのように


お腹は減る。



北斗「一口ぐらい食べたら?」

『ん〜』



横から聞こえてくる声に


曖昧な返事をする



北斗「あなた」

『ん、?』



重い頭をあげれば


少しだけスプーンにカレーを乗せ


こちらに差し出す


ありがたく頂けば


カレーの美味しい味と共に


ものすごい痛みが襲う



『かっらっ、!!』

北斗「あ、ごめん。だいぶ辛口だった」



こんなもの食べてるのか


と、少し引きながらも


北斗のお水をすぐに飲む



『こんなん食べてんの?』

北斗「そんな辛くないだろ」

『いや、そんなだよ』



気づけば2人でケラケラと笑いあっていて


少し頭痛が引いていた気がした


ベロの痛みが引いてきた頃



北斗「ん、じゃ、もう寝とけ」



落ち着く声に



『起こしてね』



とだけ返して


頭痛が治りますように


と願いながら顔を伏せ


目を閉じた

























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