第22話

21.
9,318
2020/11/23 15:02





『北斗?』



振り向き北斗の顔を見れば


樹のことを軽く睨みつけながら


私の肩をギュッと掴む



北斗「あなた、こいつ?拾ったのって」



相変わら怖い顔をしながら


私の方をむく


それに対して


うん、と小さく頷く



北斗「なんで?見ればわかるだろ、!こいつがっ、」

『北斗、違う』

北斗「なにが?だって、首にちゃんとっ、」

『だから違うって!!!』



やっぱそうなるんだ


何故かものすごく腹が立って


北斗の腕を無理矢理ほどく



『北斗、ちゃんと聞いて』



きちんとそう言えば


渋々わかったような顔をする



樹「あなた、?」



さっきから完全に怯えている樹


樹の前に立つようにして


北斗の方を向けば


ぴったりと私の後ろにくっつく



『ちゃんと聞いて』

北斗「、、、わかった」



それから先にご飯を作り


机の上に並べた


なんとも気まずいのだろう


樹はさっきからずっと


私の傍から離れようとしないし


北斗は相変わらず警戒するような目で


樹を見るし


ウチくる?、なんて言わなければよかった


完全に馬鹿だ


後先のことを考えずに


物事を進めてしまうとこが


昔からの私の悪い癖だ


その先がどうなるかなんて考えない


その時の答えがその先へ大きく繋がることも


きちんと考えないから


今こんなことが起きてるんだ


樹を拾ったことも、


北斗達に伝えたことも、


そして、今、今日、


樹を北斗に合わせたことも、


結局何も考えてないのは


全部同じなのに。





















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