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第1話

私たち
28
2019/08/20 03:54
愛梨
愛梨
ねえ、まゆちゃん。うちらって、友達だよねー!
まゆ
まゆ
は、はい…!な、なんですか愛梨さま…!
愛梨
愛梨
今日さぁ、ちょっと予定あるのよ!掃除変わってくんない?
まゆ
まゆ
で、でも・・・最近ずっと・・・
愛梨
愛梨
だってうちら友達じゃん?さっさとしろよ、ノリ悪。
まゆ
まゆ
・・・・・・・・・。
愛梨
愛梨
ちょっと泣かないでよまゆちゃーん。いじめてるみたいじゃん
愛梨
愛梨
そうだ、美玲の分もやっといて?美玲も忙しいのよあんたと違って
わ、私はいいよ!なんて言おうとしたけど、怖くてやめた。そんなことを言ったら、私まで今立っている優位を奪われかねない。
だから、耐えて、まゆ。今の生贄はあなた。だから、あなたが耐えるしかないの。
愛梨
愛梨
じゃあ、よろしく。あ、そうだー!美玲、これこないだのお土産!イギリス旅行の!
美玲
美玲
あ、ありがとう・・・!あ、愛梨ってほんとにたくさん外国行くよね!
そんなことを言って、愛梨の機嫌をとる。


帰り道、分かりきったことを、愛梨に聞いた。
美玲
美玲
あ、あのさ・・・。さっき言ってた用事って何?
愛梨
愛梨
は?さっき?いつ言ったっけそんなの?
美玲
美玲
あの、まゆちゃ・・・まゆに掃除させてあげてた時
愛梨
愛梨
あー、言ったっけ?そんなの嘘だよw
愛梨
愛梨
あいつほんとおどおどしててムカつくよねー!先生にチクられないように釘刺しとかなきゃ!
美玲
美玲
そうだよねほんと!ま、あいつにチクる勇気があるとは思えないけどw
そんなこと思ってもない。まゆは私の小学校の時からの親友だもん。 

でも、そんなの言えない。私は、高校生活を無事に過ごすために、ずっと愛梨に隠れて生きていくから。
愛梨は、私が同調したことで気分が良くなったらしく、お土産の紅茶の茶葉をもうひと袋くれて別れた。
美玲
美玲
もう嫌だけど・・・仕方ないよね・・・。弱いものは強いものの後ろにいないと負けちゃうもん・・・

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