私はその後目を覚ました。
誰も成功したことのない実験で目が覚めるなんて自分でも少し驚いた。
動こうとすると激痛が走りあまり早く動けなかった。
それに、台の上に寝かせられ、手足は拘束されている。
私は、体力的にも構造的にもここから抜けるのは無理だろうと諦めていた。
その時
ジュワジュワ
手足についていた拘束が溶けていった。
その時、私は気づいてしまった…
溶けたのは私が触れていたからだと
私の力で溶けたのだと
そして、完全に溶け切ったあと私はゆっくりと起き上がり立った。
そう考えていると
胸にものすごい激痛が走った。
く、苦しい…
誰も成功のしたことないと言うのはこういうことか…
バタッ
私は、痛みに耐えきれず床に倒れ込んだ。
その時
チアキが来た
そう言って、チアキは私に駆け寄ってきた。
すると、チアキは私に肩を貸してゆっくりと起きあげてくれた。
そして、私たちは部屋から出てUFOの中を走り回った。
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私はその時絶望した…
仲間をおいて自分たちだけ…
そんなのいいのか…
すると…
そして、私たちは宇宙人に捕まらないように逃げた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!