テヒョンを見ることさえ辛くなって
廊下の椅子に座っていた。
聞き覚えのある声。
抑えこんでいた涙と悲しみ、後悔が全部溢れだした。
ジミンが私の頭を撫でる。
優しい言葉をかけてくるジミンにいつも
甘えてしまう。
テヒョンの愛を失ってしまったことが
どんなに辛いか、ジミンはわかってくれている。
誰かのぬくもりがほしかった。
ジョングクがジミンを呼ぶ。
そう言って走っていった。
ジョングクがジミンに何かを話す。
ジミンは病室に入り、私の元へジョングクが来た。
ジミンが病室から顔を出す。
私は最後に、ほんの少しだけテヒョンを見た。
すやすや寝ている。
記憶が戻ればいい。
そう願うばかりだ。
翌日。
ジミンとジョングクとお見舞いに行った。
しかし、テヒョンに会うのが怖くて
私だけ帰ってしまった。
ジミンにそう言われた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。