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第3話

毒林檎は人を食す
280
2020/06/01 12:48
敦 side

ぶつかった音と

少女の髪が風に流される。

少女「・・・・・・・・・」

敦「あっ、大丈夫ですか!?」

少女「はい、異常ありません」

お気遣い有り難う御座います、と、其の儘一礼をして、其の場を去ってしまった。

太宰「敦君、お待たせ・・・」

敦「・・・」

太宰「おや?おやおやぁ?敦君もしかして~…」

何て茶化して来る太宰さんに

敦「ちっ、違いますよ!そんなのじゃないですからね!!」

と、誤魔化し文句を口にした。

少女「あ、っと…汚れてますよ、此処。」

そう言って、当たった所の何かを手巾で拭き取ると

少女「其の服、確り洗った方が佳いですよ」

何故か、不思議な助言をされた。

太宰「・・・、あの少女には近付かない方が佳い。」

そして、太宰さん迄不思議な事を言い出した
僕には、未だ其の意味を知らなかった。


暝 side

嗚呼、バレてしまった。
屹度隣の男には絶対バレてしまっただろう

暝「・・・排除、しなきゃ」

私達の敵は、皆、毒殺して差し上げなければ・・・。






───────────────────────
中島敦
中島敦
・・・あ。
毒牙暝
毒牙暝
・・・今日は。此の間は、申し訳御座いませんでした。私は、藤立暝子、以後、お見知り置きを。
私は、最近、此処に、来たので、道に、迷って、しまって、え、と・・・。
中島敦
中島敦
あ、あぁ・・・中島敦です。呼び方は何でも佳いですよ!
毒牙暝
毒牙暝
敦、君。で、佳い、ですか。
途切れた喋り方に、少し、違和感を感じたかもしれない。別に、感じたって何の雑作もないが。

あの隣に居た、太宰、だった。調べた情報に依ればだけれど…、彼の男は何処に…?
中島敦
中島敦
先刻、道に迷った、って云いましたよね?
毒牙暝
毒牙暝
・・・・・・はい。
中島敦
中島敦
佳ければ、僕が案内しますよ!ここら辺の事なら一寸だけ詳しいんです!
毒牙暝
毒牙暝
・・・有り難う、御座います。
此の青年、まるで警戒心が無い。
本当に武装探偵社の社員か?





















毒牙暝
毒牙暝
・・・・・・有り難う御座いました。
中島敦
中島敦
いえいえ!又会えたら其の時はとっても美味しいクレープ屋さん紹介しますね!
毒牙暝
毒牙暝
はぁ……。
・・・・・・結局、ターゲットは現れなかったか。
又別の日に、他の子と奇襲をかける訳にもいかないし、どうしたものか。視覚からの感染なら出来るのだし、手っ取り早く済ませたい…。
毒牙暝
毒牙暝
・・・あの、武装探偵社は、此の近くでしょうか
中島敦
中島敦
あ、はい!まあ、そうですよ!
毒牙暝
毒牙暝
佳ければ、道を教えて頂けませんか、若しもの時に、依頼できたら・・・。
中島敦
中島敦
分かりました!じゃあ、一緒に・・・
太宰治
太宰治
敦君!!
中島敦
中島敦
あっ太宰さ・・・
暝(異能発動状態)
暝(異能発動状態)
異能力、毒の果実。




ドサッ
中島敦
中島敦
・・・え?
暝(異能発動状態)
暝(異能発動状態)
・・・中島敦君、有り難う御座います。凄く助かりました・・・。一応、一部の記憶を喪失させなければならかったんですよ。君が居てくれて本当・・・大助かりです。
太宰治
太宰治
私にこんな事をする何てっ・・・、君、唯じゃ置かないからねっ・・・
暝(異能発動状態)
暝(異能発動状態)
・・・何とでも云って下さい、太宰、治さん。
暝(異能発動状態)
暝(異能発動状態)
的場。
ふわりと体が浮き、我が拠点へと帰った。

































的場雲雀
的場雲雀
お帰りなさい、毒林檎。
毒牙暝
毒牙暝
・・・只今、帰還致しました。

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