6ヶ月後
お腹の中にいる赤ちゃんは臨月を迎えました。
移動するのも大変で困ってます。
2日ほど産まれてくる日がズレて心配。
赤ちゃんも頑張ってくれていてもう少しかな?って誕生が待ち遠しいです。
今日は凄い動いてくれてるので元気なんだなって笑
でも、それにしても動きがぽこぽこお腹を蹴るので心配になってます。
大丈夫かな?って…
病院に電話しようか悩んでて神ちゃんに聞いたらした方がいいって。
私は病院に電話をかけると、「今から来れますか?」って…
私は、「はい、大丈夫です。」と少し不安になりながら返事をしたら受付の方が「お待ちしてます。」と一言言って電話を切った。
私は、神ちゃんを呼んで一緒に病院へ向かった。
病院に着くと直ぐに先生が来て、「今日か、明日にはもしかしたら産まれる可能性があるので入院してもらいます」と言って、私は「分かりました」と返事をした。
神ちゃんは1度家に帰って私の着替えとかを取りに行ってくれた。
私は、入院するために点滴して病室に案内された。
しばらくベッドに横になって安静にしてると、神ちゃんが来てくれた。
と、2時間ぐらい神ちゃんと話してると、お腹が少し痛くなってきた。
神ちゃんが病室を出て、直ぐ近くのナースステーションに看護師を呼びに行ってしまった。
呼びに行ってる間に徐々に痛くなるお腹。
その痛さで耐え切れなくてベッドの横の柵を掴んだ。
と、背中を摩ってくれる神ちゃん。
と、どんどん痛くなるそのお腹はさらに痛みが増してくる。
直ぐに先生が来て、子宮口が開いてるかどうか見てくれた。
先生が、「まだ少ししか開いてないのでもう少し頑張って下さい」って。
これでも辛いのに、さらにまだ頑張るのか…と思うと泣けてきた。
神ちゃんは、そんな私の背中を一生懸命摩ってくれて泣いてた私を励ましてくれた。
赤ちゃんも頑張ってくれてるし、神ちゃんだって頑張ってくれてる。
そんなことを思うとここで挫けちゃいけないな…って。
私が頑張んないと…
と、また痛さに耐えて2時間頑張った。
2時間後。
私は、もう汗だくで神ちゃんもずっと背中とか、水を飲ませてくれたり頑張ってくれてます。
先生が病室に来て子宮口がどれぐらい開いてるか見てくれた。
先生は「そろそろお産に入りますよ」って一言。
と、返事をすると病室を出て分娩室に向かった。
私の体にはさらに病院の機械が増えて、赤ちゃんの心拍など分かるようになっている。
プップップッと機械が鳴って赤ちゃんがいよいよ誕生するんだな〜って実感が湧いてきた。
先生は「いよいよです。いちにのさんで息んで下さい。行きますよ」
先生「いちにのさん、はい」
先生「ではもう1回行きます。いちにのさん、はい」
先生「そうです、そうです。じゃあもう1回。いちにのさん、はい」
と、神ちゃんも一緒になって声を掛けてくれた。
神ちゃんは私の手をずっと握ってくれて隣にちゃんと居てくれてる。
と、1時間ぐらいそうしてると…
先生「最後の1回は長く息んで下さい。
行きますよ。せーの、いちにのさん、はい」
と、神ちゃんが応援してくれると…
おぎゃーと言う声が…
先生「産まれましたよ。おめでとうございます。女の子です。」
と、先生が赤ちゃんを私の近くに置いてくれた。
私は感動した泣いていて、神ちゃんも少し泣いていた。
と、しばらく赤ちゃんを見てると、赤ちゃんはしばらく看護師さんが預かることに。
初めて感じたけど、世のお母さんはこんな痛い思いして子供を産んでくれてこんなに感動するんものなんだって…
私はそんな世のお母さんが凄いなって改めて感じた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。