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第1話

今日は朝から散歩
20
2020/11/28 08:36
千暁
千暁
私は千暁。ちさとって言う名前、でもこれは自分で名付けたものだ
千暁
千暁
ここがどこなのか、一度考えた事がある。結局、出てこなかったけれど。
私は知識はあるのに、どのように得ていたか検討がつかない。
まるで記憶喪失のような状態で
男
お前よぉ!うずくまってんじゃねぇよ。食べもんあんだろ?よこせ!!
キト
キト
や…めろ。グフッ
いた…い。………やめろ!
千暁
千暁
…本当によく飽きないものだ
千暁
千暁
やめなさい
男
…!!お前は…
千暁
千暁
あら、私の事をご存知なのねぇ。
私も知ってるわよ。ねぇ、イアルさん?
男
……っ。あーあ、お前さえ来なければ食料を奪い取れたっつうのに
男
てめぇ、命拾いしたな!あばよ!
キト
キト
…あの、ありがと
千暁
千暁
あら、あなた、見た事ないけれど。新人さんかしら?
キト
キト
…分からない。俺は、いつのまにかここに来てたんだ
キト
キト
それでパンがあったから食べようとして、そうしたらあの男に絡まれたんだ
千暁
千暁
貴方は、私と同じ…なのね
キト
キト
同じ?もしかして、君も…
千暁
千暁
君、だなんて。見た感じ私は貴方より年上なのだけど?それに、私には千暁っていう名前があるのだから
キト
キト
名前が…あるのか
千暁
千暁
別に、自分で付けたモノですから。貴方にも作ってあげましょうか?
キト
キト
名前は…作るものじゃなくて、与えるものじゃないのか…?
千暁
千暁
そんな事はどうでもいいのよ
千暁
千暁
私達に名前という名前は必要ないのだから
キト
キト
…そういうもんかよ。でも、俺は名前が欲しい。だってそれは、俺が生きている事の証じゃないか
千暁
千暁
…変な人ね。まぁいいわ。
そうね…貴方は赤い瞳を持っているのね…。それじゃあ、とある国では赤という意味を持つ、ブラファで
キト
キト
えぇ…言いにくい
千暁
千暁
…ならキトは?
赤道っていう意味があるのだけど?
キト
キト
いや今絶対、赤関連で思いついたでしょ
千暁
千暁
ご不満が?
キト
キト
いえ。ありません
女
ほらあれよ。あの小さい子
女
上手くあの人に気に入られるなんてね。あーあ、羨ましいこと
男2
男2
どうせ偶然だろ。あんな奴、見た事ないしどうせ新しい奴だぜ
千暁
千暁
……はぁ
千暁
千暁
どうかしたの?今は掃除中でしょう?1357番と2904番
女
ゲッ。気付かれてんのかよ
男2
男2
いーえー。千暁様、なんでもございません
男2
男2
…つか。怒ってるよな、名前じゃなくて番号だし
女
それで顔の番号が一致してるとか、ほんとやべーよな?
千暁
千暁
…全くあの子達は
キト
キト
…なぁ、千暁。お前は…何者なんだ
千暁
千暁
…何者とは?
キト
キト
見ているこっちからしたら、"大人"が"子供"の貴方に従っているようだったけれど
千暁
千暁
…そうねー。詳しい事はいえないわ…でも一つだけ言いたい事を言うならば、誰かを従わせるのに年齢なんて関係ないのよ?
キト
キト
…まるで、自分が強いといいたいようだけれど
千暁
千暁
褒めてくれてるのかしら?
キト
キト
褒めてないね
千暁
千暁
それじゃあ、行きましょうか
キト
キト
え、どこに!?

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