第15話

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2019/08/16 13:54
屋上
カンタ
カンタ
なー、待ってよ。どーしたん?
トミー
トミー
…お前にはわかんねーよ。
トミーside
俺は、入学式以前にあなたにあったことがある。
あれは、俺が、中学3年の冬


1番イキってて、髪型が噴水みたいだった頃。

なんでか、急にハブられた。
トミー
トミー
なー、聞いてんのかよ!
生徒C
あ?なんだよ笑
生徒B
でさでさ、カクカクシカジカなんだよ爆笑
生徒A
マジ、うぜーじゃん笑
生徒B
だよなー笑
トミー
トミー
はぁ、もーいいや。
学校でも、家でも1人。

表では、全然大丈夫ってかましてたけど、心の中はズタボロだった。。


だからといって、真面目そうな奴に自分から話しかけに行くのも、ダセェと思ってた。
ある時、公園へ行った。

1人で座ってボケーっとしてると、
あなた

…あの、、大丈夫ですか?

トミー
トミー
え?
あなた

泣いてるから、、

トミー
トミー
嘘、なんで?、、(小声)

…おう!全然大丈夫!!
あなた

…ほんとに?そうには見えない、、

あなた

私、あなた。良かったら、話聞くよ?

トミー
トミー
俺は、知義。

少しでいいから、隣にいてくれないかな。
あなた

、、うん。

あなたは何も言わず、ただただ隣にいてくれた。

それだけで、俺の心の傷が癒された。
トミー
トミー
、、ありがとう。助かった。
あなた

良かった!こんなことでいいなら、いつでも頼って!

トミー
トミー
お、ありがとう。
その日から、俺は毎日のようにその公園で行った。


最初は、心が癒される、安心出来る。


それだけだった。


けれど、会っているうちに


あなたに会いたい。話したい。笑顔がみたい。


恋心へと変わっていた。


けれど、突然公園に現れなくなった。何も告げずに。


あなたに何があったんだ。心配だった。


でも、俺には何も出来なかった。


あなたについて、何も知らなかったから。


いつも、話しているのは、俺ばかり。


あなたはいつも笑って、俺の話を聞いてくれてた。


けど、俺があなたについて知っているのは、名前だけ。


苗字すら知らなかった。



とうとう、受験の日が近づいてきた。


けれど、俺はあの日からそれどころではなかった。


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