第4話

春竜編
1,796
2022/02/14 10:34
リクエスト作品

設定

《オメガバース》
春千夜:α/梵天No.2
竜胆:Ω/梵天幹部

2人は番済。
蘭はこの事を認めている。尚αである。
side 竜胆
起きた瞬間に感じた、身体が火照っている感覚と、下腹部あたりが疼く感覚。ぼーっとする頭。

あぁ、そういえば今日が周期だったな…と思い出す。
灰谷 竜胆
んん……はるちよ…
オレの彼氏の…三途の匂いが欲しい。
灰谷 竜胆
はるちよ……
アイツの名前を呟くと、オレの口から寂しそうな音の
言葉が溢れる。
───ガチャ
そんな音が少し遠くから聞こえた。
そしてその後に聞こえたのが───
三途 春千夜
竜胆、大丈夫か?
オレの彼氏の、三途の声。
灰谷 竜胆
んー…はるちよの匂い、ない…
そう言った時に感じた、ベッドの端が沈む感覚。
そして、頭を撫でられる感覚。

その感覚が気持ちよくて、猫みたいに擦り寄る。
三途 春千夜
ん、だろーな
これ、一番匂い強そうなヤツ、
あるだけ持ってきたから
そう言って持っていた紙袋から自分の服を出し、オレの周りに置いていく三途。

ふわっ…と三途の匂いが香ってくる。
灰谷 竜胆
んは、はるちよの匂いだ…
…今、絶対ふにゃふにゃな顔になってるなオレ
三途 春千夜
ん、足りてるか?
まだ…ほんの少しだけ、足りない…
灰谷 竜胆
んー……ちょっと、足りない…
三途 春千夜
ん、じゃあ昼くらいになるけど
持ってくるわ
灰谷 竜胆
ん、はぁい…
舌っ足らずな口調で、三途と会話する。
三途 春千夜
…あ、竜胆。そろそろオレ戻らねぇと
いけねぇんだ。大丈夫か?
あ、そっか…普通に仕事あるもんね…
灰谷 竜胆
ん、大丈夫…。気をつけてね…
三途 春千夜
ん、分かってる
何かあったら連絡入れろよ
昼にまた来るけど
灰谷 竜胆
ん、りょーかい…
三途 春千夜
いい子で待っててな
そんな言葉の後顔が近づいてきて、額に柔らかなものがあたり、ちゅっと音を立てる。

額にキスを1つ、落とされた。
ベッドの端が、元に戻る感覚と、トントンと離れていく足音。そして、ガチャっと開く扉の音。

その後に聞こえた、パタン、と扉が閉まる音。
その音が消えたあとオレは、匂いが一番強い服を自分の方に抱えるように、引き寄せる。
灰谷 竜胆
ん、はるちよ…の、におい…
いい匂いだな…

そう思いながら、睡魔に誘われるようにもう一度、
眠りに就いた。
side 春千夜
パタン、と静かに竜胆の部屋の扉を閉める。
三途 春千夜
…はぁーーーー…
その後、少し長く息を吐き、ズルズルと座り込む。
三途 春千夜
(あ"ーやっっっばいな…!よく耐えたオレの理性!!)
心の中でそう叫ぶ。

本当にあれはヤバい。破壊力が。

なんだよあれ。あの顔。へにゃへにゃすぎんだろ…!
三途 春千夜
マジでヤバい…反則だわ…




灰谷 蘭
なーにがヤバいの?三途〜
三途 春千夜
げっ………なんでもねぇよ
ッチ、タイミング悪いなクソが。
てか急に出てくんなよ。
灰谷 蘭
えー、うっそだぁ
…竜胆のことでしょ?
三途 春千夜
…分かって言ってんのかよ
てかニヤニヤすんな、気持ち悪ぃ
灰谷 蘭
三途ヒッドーイ
てか竜胆の部屋の前だからねー
………そうだった
灰谷 蘭
とりあえず、蘭チャンはお先に執務室に行ってきマース。三途はゆっくり来な〜
なんて声を掛けられる。
三途 春千夜
……はぁ、オレも行くか
オレはサッと立ち上がり、蘭の後を追うように
歩きだした。


短くてごめんなさい🙏
リクエスト、ありがとうございました!

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