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《オメガバース》
春千夜:α/梵天No.2
竜胆:Ω/梵天幹部
2人は番済。
蘭はこの事を認めている。尚αである。
side 竜胆
起きた瞬間に感じた、身体が火照っている感覚と、下腹部あたりが疼く感覚。ぼーっとする頭。
あぁ、そういえば今日が周期だったな…と思い出す。
オレの彼氏の…三途の匂いが欲しい。
アイツの名前を呟くと、オレの口から寂しそうな音の
言葉が溢れる。
───ガチャ
そんな音が少し遠くから聞こえた。
そしてその後に聞こえたのが───
オレの彼氏の、三途の声。
そう言った時に感じた、ベッドの端が沈む感覚。
そして、頭を撫でられる感覚。
その感覚が気持ちよくて、猫みたいに擦り寄る。
そう言って持っていた紙袋から自分の服を出し、オレの周りに置いていく三途。
ふわっ…と三途の匂いが香ってくる。
…今、絶対ふにゃふにゃな顔になってるなオレ
まだ…ほんの少しだけ、足りない…
舌っ足らずな口調で、三途と会話する。
あ、そっか…普通に仕事あるもんね…
そんな言葉の後顔が近づいてきて、額に柔らかなものがあたり、ちゅっと音を立てる。
額にキスを1つ、落とされた。
ベッドの端が、元に戻る感覚と、トントンと離れていく足音。そして、ガチャっと開く扉の音。
その後に聞こえた、パタン、と扉が閉まる音。
その音が消えたあとオレは、匂いが一番強い服を自分の方に抱えるように、引き寄せる。
いい匂いだな…
そう思いながら、睡魔に誘われるようにもう一度、
眠りに就いた。
side 春千夜
パタン、と静かに竜胆の部屋の扉を閉める。
その後、少し長く息を吐き、ズルズルと座り込む。
心の中でそう叫ぶ。
本当にあれはヤバい。破壊力が。
なんだよあれ。あの顔。へにゃへにゃすぎんだろ…!
ッチ、タイミング悪いなクソが。
てか急に出てくんなよ。
………そうだった
なんて声を掛けられる。
オレはサッと立ち上がり、蘭の後を追うように
歩きだした。
短くてごめんなさい🙏
リクエスト、ありがとうございました!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!