第3話

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1,349
2019/01/30 10:35
「それでは始めっ!」

須賀森(なまえ)
須賀森あなた
麻畑真知(アサダマチ)
麻畑真知(アサダマチ)
(ペラッ)…………
会場のみんなのスイッチが入る。

私もシャーペンを取って記入を始めた。

難しい…………でもまっちとみずっくんとのスクールライフのため!


気持ちが強すぎるのか、シャーペンの芯がバキッ、バキッと小さく音を立てて割れていった。
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
(カチカチッ)
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
?(カチカチカチッ)
芯が出てこない?

私はシャーペンの軸を逆さに振る。


…………………何も出てこない。



どうしよぉぉぉぉぉぉこれじゃ書けねえぇぇえええ!芯割りすぎたぁぁぁぉぁぁ
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
(スッ…)
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
え?
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
使えば?
綺麗な顔をした男の子が私に向かってシャーペンを突き出す。
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
早くしてよ
試験監督にバレんだけど
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
え、あ、ありがとう…………
綺麗な顔が忘れられないまま、私はその子にシャーペンを借りて入試を続けた。



入試が終わってすぐ、その子の背を追いかける。
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
ねぇ!
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
……………あ
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
あのこれ!ありがとうございました!
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
いいよ、あげる
それ芯折れにくいから
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
えっ、いいんですか!?
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
あんた、暑苦しいね(クス)
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
ッ…………//
じゃあせめてお礼………お礼したいんで名前教えてください!
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
えぇ…………初心者に名前教えるほど軽くないんだけど俺
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
ダ……メですか?
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
…………まぁ、付きまとわれても困るか(ボソッ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
……………七五三掛。七五三掛龍也
須賀森(なまえ)
須賀森あなた
七五三掛……………くん。
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
七五三掛龍也(シメカケリュウヤ)
もう用ないよね?じゃ
走り去る後ろ姿が異様にカッコよかったのは、私が一目惚れしたからなのかもしれない。

七五三掛龍也くん……………か。
麻畑真知(アサダマチ)
麻畑真知(アサダマチ)
あなた!帰るよ!うろちょろしないで
まっちの言葉にも動けず、七五三掛くんのシャーペンをギュッと握りしめた。

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