学校にて。
月曜日の3時間目は音楽だった
授業初め2分前
授業が始まり
先生が音楽を流す
聞いたことある前奏
ゲーテの詩に合わせた音楽
馬が駆けた風の音のような音色が
教室中に響き渡る
周りは冷たい視線で私を見つめた
曲が終わり
何問かこの曲について先生が問題を出した
私は手を挙げ
シューベルトについて知っていることを
全て頭の中で整理した
知った被ってんじゃねぇ
きっと周りはそう思っていたと思う。
授業が終わり
私とよく話す人が
6年前
私がヴォルフガング、フランソワが好きだったことを覚えていたらしく
大声で
お前たしかショパン推しだったよな
と言ってきた
その声は教室中に響いた
あぁ、、終わりだ。
終わりの二乗だ。
それからもうやけくそだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。