あなたが好きだった
俺が幸せにしたかった
でも、アイツといる方が幸せそうだった
そのような顔をされたら、揺らぐではないか
幸せにしたい、幸せになって欲しい
俺の望み、あなたの望み
優先したいのは...
ありがと、なんて
感謝されることなど何一つしてないだろう
それでも、お前は、
...きっと、そんなお前だから
自分をしっかりと持っていて、
周りのことばっかのお人好しで、
挙句、自分に向けられた感情に気づきもしない
お前だから、好きになったんだろう
あぁ、本当は
この腕の中に閉じ込めておきたい
誰にも会わせず、誰にも見せず、
俺一人のものに出来たなら...
誰にも聞こえないように
お前を傷つけないように
...俺も変わったな
それもこれも、お前のおかげだ
こちらこそ、ありがとうな、あなた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。