あなたside
目が覚めた時には
もう7時30分を過ぎていた。
『ヤバっ』
家に帰ってる余裕もないし、
亮平には後で謝っておこう。
彼の家に置いてあった
予備の服に着替えて、メイクする。
目黒「あっあなたさん、おはよう」
『おはよう。』
目黒「今日は家帰らないの」
『帰らないよ。もう時間が』
目黒「ほんとだ。」
メイクを済ませて、カバンを持つ。
『じゃあ、また後で。飲み物買いいくと思うから』
目黒「分かった。またね」
私は急いで、タクシーを捕まえて
会社に向かった。
『遅くなってすみませ……』
阿部「あっあなた。おはよう。」
『阿部さん、どこか行かれるんですか?』
阿部「ホテルの土地の確認にね。今日買ってこようと思って。話も上手くいってるしさ」
『そうなんですね。だったら私も』
阿部「あなたには、口紅の話をしてきて貰いたいんだ。」
資料を渡された。
阿部「この条件に見合う所なら構わないから。広告を見てきて」
『分かりました』
阿部「じゃあ、行ってくる。もしかしたら泊まりになるかも。その時はまた連絡する」
『あの!』
阿部「どうした?」
言いたいことあるのに、言えない。
『いえ、なんでもありません。すみません』
阿部「なんか言いたいことあってら言ってね。じゃああなたも仕事頑張って。またね」
『はい……』
阿部さんは社長室をでた。
出た後を後ろから見ると、岩本さんが隣にいた。
そっか……岩本さんといくんだ。
ラウールさんや岩本さん
どちらともそうだ。
負けたんだ……思って胸が苦しくなる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。