第97話

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2021/09/20 12:05
あなた『…高橋くん』

謙杜『…え?』

あなた『…高橋くんなら聞けるかも』


高橋恭平は道枝駿佑の親友。

彼なら、いけるかもしれない。








謙杜『…でも、今は恭平は…』

あなた『…』


私は携帯を取りだした。

そして道枝駿佑へ。









駿佑『急に連絡するとはね』

あなた『…高橋くんに会いたい』

駿佑『そんな暇ないと思うけど?』

あなた『…もう、会えなくなるかもしれないから』


わざとらしく、泣きそうな声で言った。

すると道枝駿佑は高橋恭平を映した。








駿佑『これで我慢しろ』

あなた『…わかった、2人っきりがいいの』

駿佑『なんかする気やろ』

あなた『なら、マイク付けてていいわよ』

駿佑『そう、わかった』


すると道枝駿佑はマイクを付け、いなくなった。










恭平『…あなた』

あなた『会いたかった…』

恭平『…宝物は見つかった?』

あなた『…うん、見つけた』


そう言って私は画面に映す。

すると高橋恭平は固まっていた。









恭平『…え』

あなた『見える?』

恭平『うん』


そして私は、画面に紙を映す。

ーーー
声を出さずに読んで

宝物は嶋﨑斗亜。

でも、道枝くんには見えない。

見えるようにするためには、彼の本音を聞かないといけない。
ーーー








恭平『…』

あなた『高橋くんが必要なの』

恭平『…』


高橋恭平は頷いた。

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