第62話

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2021/08/11 14:15
和也『…俺…廃棄する』

丈一郎『…は?』

和也『深い傷を覆ったまま一人で生きるなんて無理や』

丈一郎『…おい!大橋!』

和也『だってそうやろ!?』


そう言って藤原丈一郎を見た。













和也『…丈くんがおらん世界なんて考えられへん』

丈一郎『…』

和也『…丈くんがおらんかったら…俺はどうやって生きていけばいいん?』

丈一郎『…あかんよ』

和也『…丈くん…生き残ってな?』


そう言って大橋和也は右手を上げた。














和也『俺、廃棄します』

ピエロ『廃棄は死ぬと同じですが?』

和也『分かってます』


すると誰かが前に出た。

藤原丈一郎だ。

彼は右手を上げる。














丈一郎『…俺も廃棄する』

和也『…丈くん…?』

ピエロ『…一気に2人もですか…』

丈一郎『ええやろ?』


するとピエロは頷き、手を叩いた。












ピエロ『言い残すことは?』

和也『…丈くん…ありがとう』

丈一郎『…ありがと』


すると2人は目を閉じて倒れた。













ピエロ『さぁ、残りは6人』

ピエロ『楽しみですね〜』


そう言ってピエロは消えた。










あなた『…嘘…』

恭平『…』

謙杜『…なん、で…』


私達は唖然として立ち尽くす。

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