駿佑『まぁ殴ったより、蹴ったの方がほんまかな』
あなた『…!?』
すると高橋恭平が私の頬を優しく触った。
その手は冷たく、震えている。
恭平『…無事で良かった…』
あなた『…』
恭平『…大丈夫か…?』
こんな時まで私の心配。
すると彼は力が抜ける。
私は焦って抱きしめる。
あなた『…高橋くんっ!』
恭平『…ごめ…ちょっと力が抜けた…』
私はもっと強く抱き締めた。
駿佑『いつまでイチャイチャに付き合わされんの?』
あなた『…これから何するわけ?』
駿佑『ゲーム』
あなた『…っ!?…さっきしたじゃない!?』
私が声を荒らげると
道枝駿佑は笑った。
駿佑『あんなんちょっとした休憩や』
あなた『…え?』
駿佑『今からが本題やから』
そう言って執事に目で合図をした。
執事『えー、最終ステージは…』
そう言って画面に大きな文字。
ーーー
宝探し
ーーー
あなた『…宝探し?』
駿佑『あぁ、でも可愛いもんじゃないで』
執事『偽の宝を見つけてしまうと、罰ゲームがございますので』
あなた『…罰ゲーム…?』
執事『えぇ』
そう言って気味悪く笑った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。