駿佑『そろそろ投票せないかんけど?』
大吾『…もうほぼ確定やろ』
西畑大吾が彼女のことをちらっと見た。
何故か目が怖い。
女子『…は?ちょ、ちょっと待ってよ!』
恭平『さっき佐藤に何しようとした?』
女子『…恭平?』
恭平『殴ろうとしたよな?ごめん、お前みたいな奴、嫌いやわ』
そう言って携帯を取りだした。
あなた『…待って』
恭平『…ん?』
あなた『…駄目だよ、そんな理由で…』
高橋恭平のことがずっと好きだったから苦しいはず。
私だったら耐えられない。
女子『…は?何よあんた』
あなた『…』
女子『皆の前だからっていい子ぶってるわけ?』
そう言って鼻で笑った。
女子『本当ムカつく、裏ではビッチなんでしょ?たくさんの男と寝てるんでしょ?(笑)』
恭平『それお前だろ』
女子『恭平は黙っててよ』
恭平『好きな女馬鹿にされて黙ってられるわけないやろ』
女子『…なんなのよ!』
恭平『言っとくけど、誰もお前の味方いないから』
女子『…っ』
恭平『早く気付けよ』
そう言うからばっと辺りを見回すと
皆投票を始めていた。
彼女をちらっと見て。
恭平『…』
するともう投票の時間が迫り、私は焦って彼女に投票してしまった。
高橋恭平も無言で彼女にする。
女子『…ぅっ…ぁっ…』
女子『きょう…へい…』
すると目を閉じた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!