第90話

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2021/09/10 12:12
あなた『何を取り引きするの?』

駿佑『そうやなー』


そう言って高橋恭平の頭に銃を向ける。

そのまま私を見てニヤッと笑った。










駿佑『…誰かの命と引き換えにどう?』

あなた『…誰かって…』

駿佑『例えば、恭平とか』

恭平『…』


私は怖くなって固まる。

動いたら撃たれるかも。










駿佑『どう?恭平とピストルどっちにする?』

あなた『…そんなの』


高橋恭平にきまってる。

そう言おうとすると、ドアが勢いよく開いた。









謙杜『俺の命と引き換えにして』

あなた『…長尾くん!』

駿佑『…謙杜』


長尾謙杜は迷いなく道枝駿佑の前に立つ。

そのまま銃を持っている腕を掴んで自分の方に向けた。

私は駆け寄って高橋恭平を抱きしめた。






謙杜『ほら、撃てよ』

駿佑『…』

謙杜『俺の命とピストル、交換な?』

駿佑『…お前、何言ってるか分かってるん?』


すると長尾謙杜は笑った。










謙杜『分かってるよ、だからこうしてる』

駿佑『…』

謙杜『俺は恭平とあなたちゃんのためならなんだってしてやるよ』

恭平『…謙杜』

謙杜『ほら撃てよ!』


すると道枝駿佑は銃を下ろした。

長尾謙杜を睨みながらピストルを私に投げる。

私は落とさないように受け取った。









駿佑『つまんな』


そう言って部屋を出ていった。

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