恭平『まじだるいって』
謙杜『早く解放しろよー』
夜になり、
クラスの人気者で選ばれるはずがないだろう彼らは余裕そうだった。
あなた『…』
駿佑『…佐藤さん』
あなた『…?』
私が席座って大人しくしていると
道枝くんが話しかけてきた。
駿佑『…次、誰やと思う?』
あなた『…そんなこと…』
駿佑『…そうよな、ごめん』
あなた『…道枝くんは…不安じゃないの?』
駿佑『大丈夫、後…佐藤さんも大丈夫やから』
あなた『…どうして?』
すると道枝くんが耳元に顔を近づけた。
駿佑『恭平、佐藤さんのこと…』
恭平『みっちー何してんのー』
ギリギリで高橋くんが道枝くんを呼んだ。
すると道枝くんはニヤッと笑って私にウインクをして高橋くんの方へ向かった。
恭平『あんな陰キャと話してもおもんないやろ』
駿佑『へー?そっかー』
恭平『…マジでやめろ』
高橋くんの方を見ると目が合ってバッと逸らされた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!