前の話
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朝起きて、学校に行く用意をしていたはずなのに、気づけば知らない部屋の綺麗な大鏡の前でふかふかとした赤絨毯にへたり込んでいた
服も、鞄も、院を出ようとした時と何も変わらないのに
ポケットに入れていたスマホの画面に映るのは、「圏外」の二文字
地図も見れないのか、と途方に暮れていると、屋内とは思えない大きさの広間に1つしかない大扉が音を立てて開いた
2人、まず面識のないだろう人が近付いてくる
言葉が通じる相手でありますように、と願ってあげた声はとても小さくて
届かないだろうから、ともう一度口を開くと
今の声が聞こえたの、あんな遠くにいるのに…?
声が低かったから男の人?とても背が高いから大人かも、でも知らない人だし…
混乱しきった頭で考えを巡らせる
不機嫌そう、どうしよう、教えなかったら怒るかも、でも、この人は、知らない人…
そう、知らない人だ
あ、怒らせたかも…逆光で表情が見えない
足が、手が、震える
帰りたい、あやちゃんといつも通り学校に行くはずだったのに
なんでこんなことになっちゃったの…
じんわりと視界が霞んでいく
一人が屈み、目線を合わせてくる
逆光になってて見えなかった顔が、見える
この人は、いい人かもしれない…
ちょっとだけ、安心して
と答える
微かに目を見開いた相手が、少し笑って返す
被せるように強い口調で問われて、少しだけ肩を震わせる
私だって、分かってた
名前だって、容姿だって、全部が私に伝えてくる
でも、信じられない
信じたくない
答えを聞いたら、絶望するんだろう
でも、問わずにはいられない
声が震えてる
分かってる、帰ってくる答えはきっと、私の望むものじゃない
もたらされたのは諦めと、確信
ここは、私の、知らない世界だ
はじめまして、理世です
ゲームは始めたばかりのにわかなので、キャラを掴みきれておりません、加えて小説初挑戦、駄文誤字脱字不適切な発言などご容赦ください…💦
ってか、皆様文才ありすぎでは?
他の小説を読むたびに絶望するんですけど…
コメントなどお気軽にどうぞ、お待ちしております!
ほんとに!通知に歓喜して踊る準備は出来てるので!
(厚かましい)
まぁ本編より長くなっても意味ないので、この辺で…
では、また!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!