第5話

2 .
1,912
2019/06/09 04:43




「…ガチャ」









ワイワイしていた楽屋が静まり



私の方へ視線が向けられる






あ「( …怖い… )」





下を向いて歩き始めた






マ「じゃ〜ん!奇跡の3期生ちゃんを連れてきました〜!」




マ「じゃあ…挨拶お願いします!」





あ「………」







死ぬんじゃないかと、思った




心臓の高鳴り具合が凄すぎる










深呼吸をして…








前を向いた












あ「…始めまして、北海道から来ました高校2年生17歳の山本あなたです。…沢山迷惑をかけてしまうと思いますが、よろしくお願いします。」







何とか言いきった






目の前には大好きな欅坂46





でも今見ているのは推しとかじゃなくて…



メンバー…











今にも泣き出しそうになった









すると












「可愛い〜〜〜〜〜!!!!!!」










………え?






織「え、無理、ちっさ!かわい!」


鈴「あなたちゃんよろしくね〜〜!」


保「かわええなぁ、、」











…あれ?思ってた雰囲気と違った



あまり見てくれない先輩達もいるけど…



少しだけ認められたような気がして







あ「…うっ…」





自然と涙が出ていた







不思議と体が外に向かっていて






気づいたら走って逃げていた








「…はぁ…はぁ…」





何してるんだろう





嬉しいと不安が混ざって意味がわからなくなった











あ「屋上…」









「…ガチャ」










そこには青空が広がっていた













あ「私、何をしてるんだろう…」








なんて考えながら座りこもうとしたら















見覚えのある短い髪が目の前で揺れていた

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