入学してから1ヵ月がたち、クラスにも馴染んできた頃。
新1年生、つまり私たちに向けて部活動紹介が行われるのであった。
バレー部、バスケ部、サッカー部…
次々と部活の部員である先輩たちが短い時間で必死にあなたやしおりたちにアピールをしていた。
あなたが目にとまったのは陸上部。
元々走ることが好きで、なおかつ代々陸上が受け継がれてきた家系に生まれてきたあなたは、陸上部があれば入部しようと前もって決めていたのだ。
こうして、あなたは陸上部にしおりは美術部に入部をした。
陸上部は、高校、中学校が同じなのである。
高校部員のほうが人数が多いらしい。
放課後、陸上部をのぞいてみると、新入部員たちが部長らしき人に声をかけられていた。
新入部員たちはあなたと同じ行動をとっていたのだ。
そういって新入部員たちは頭をさげた。
もちろん、その新入部員たちの中にあなたも入っている。
その新入部員の中に、同い年の子がいた。
同じクラスで、最近仲良くなったれんくんだった。
れんくんの隣に、なんだか見覚えのある人がいた。
私がじーっと見つめていると、れんくんの後ろに隠れてしまった。
なんだかにぎやかになりそうです…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。