藤原 side
いつも俺の選択は残酷やった 。funkyを
選んだ時だって仲間に辛い思いさせたし 、
そこにあなたを呼んだのだって俺やった 。
WESTがデビューして1人やったあなたを
手放したくなかったから 。
… もし 、あなたがなにきんで活動してれば
もっと上目指せてた?紫耀や廉みたいに東京
行かせればもっとあなたは売れてた?
何が正解で何が不正解なのか全く分からん 。
もう 、なにわ男子なんてどうでも良かった 。
" ガシャンッ!!!!!!"
『 っ 、、、』
耐えられる訳もない自分に対しての怒りを
物にぶつけるしか方法はなかった 。
このままじゃ 、みんなに当たっちゃう気がして 。
もう俺自身 、消えたい 。辞めたい 。
どうしようもない涙が 、溢れるばっかやった 。
「 丈 、」
『 、、、』
「 部屋荒らすなや 。
割れる鏡は避けたん?偉いな 笑 」
部屋に入ってきて近くに俺が投げたものが
転がってきたのか 、それを拾う横山くん 。
なんで横山くんが … 、余計に涙止まらんし 。
『 っふぅ 、はぁっ 、グズッ 泣 』
横山「 … 辞めたい?」
『 っ 、泣 (頷く) 』
横山「 … そんじゃ 、もっと頑張れ!」
『 … へっ 、ズズッ 、』
はい???横山くん何言うとるん????
意味が理解出来ひんくて腑抜けな声が出た 。
横山「 辞めたいって思った時こそ
その気持ち乗り超えなあかんやろ 、やから
もっと頑張るんや 。なんのために大倉や安が
楽曲提供してくれたと思ってんねん 」
『 ……… 』
そう言って横山くんは俺に
イヤホンを差し出してきた 。
無言でつけてみれば 、聞こえてくるのは
沢山の歓声と … My Dreams やった 。
" 夢に向かって一歩一歩 。未来なんて見えなくて 。
今を生きるのに必死なんだ " … まるで 、
今の俺を歌ってるような曲に感じた 。
俺の涙は止まるっていう言葉を知らんみたいで 。
ずーっとポタポタと溢れるばかりやった 。
『 っヒック 、泣 』
横山「 … そんな最年長やからって
全部全部背負わなくてもええねん 。
あなたが辞めたのは誰のせいでもないんやし 」
『 でも俺っ 、助けられなくてっ 、グズッ 泣 』
横山「 そんなことない 」
『 っ泣 』
横山「 絶対に断言出来るのは 、ほんまに
丈と活動できてあなたは幸せやったと思う 。
WESTの時もせやったけど 、
funkyで笑いあってたあなたは
めっちゃ自然な初々しい笑顔やったで 」
『 ふぅっ 、うぅっ 、泣 』
横山「 … 何年後になるか分からんけどさ 。
アイツ 、絶対ひょっこりと戻ってくる気が
するねん 。昔の絡みからの勘ってやつ?笑 」
『 っ 、、、泣 』
横山「 あとは丈がどうするか次第やで 。
さっ 、入ってきてええでー 、なにわ男子 」
『 っえっ 、?!(ゴシゴシ) 』
いきなり横山くんがドアの方に声をかけると
おずおずと入ってきたみんな 。
な 、なんやねんいたなら入ってきてや …
って当たっちゃうとか思ってたの俺自身やん ←
つか 、なんで康二と龍太くんまでおるん?!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。