第6話

雨の日には…
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2021/01/17 03:14
「はぁ………」



『4回目』


「ん?」



『ため息』


「ほんと??ごめん、無意識。笑」


雨の日はテンションが下がりがちな彼女


「雨、止まないね」


『そうね、梅雨だし』



「隆弘は梅雨嫌いじゃないの?」
「なんか気分下がらない?」


『んー、嫌いではない、かな。好きでもないけどさ。』


ちょっとだけ眉間にしわ寄せて
“どういうこと?”って聞きたそうな表情。


パソコンいじってるから気を使ってくれてるんだろうけど

『だって、ほら木槿とか』


「あ、前送ってきてくれた写真」
「綺麗だった」

『でしょ?梅雨ならではの花だし』

「確かに……」

今日は表情がよく変わるなぁって


『それに虹だって雨が降らないとできない』

「確かに!ちょっと好きになったかも」

『梅雨?』


「うん」
「でも、隆弘といればどんな季節も好きだなぁ」


窓を見つめながら、不意にそんなこと言うもんだから狡いよね



『俺と一緒なら幸せって?』

「うん、そう」




『………』


「わ、耳赤い」
「もしかして照れちゃった?」


『うるさい』
『ちょっとぐらい否定して、』

ファンの子達にどれだけカッコつけても恥ずかしくならないのに、

彼女の前じゃただの34歳なわけで、可愛さにたじたじな日々


「私も雨の日のいい所見つけたよ」

『ん?』


「隆弘と相合傘できる」
「へへっ、たまにだけどね」
「隆弘、そんなにしてくれないからね、レアだよ」


『も〜…』

「あ、ぷしゅーってなっちゃった」


『後で歩いて買い物いく』
『俺も一緒に』


「いいの?」

相合傘でキュンってしちゃうなんて、しかもしたくなっちゃうなんて



彼女だけに抱く特別な気持ちだな







西島さんと相合傘できる人生どこ?👀
では〜また次の投稿で😂

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