第17話

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2021/02/06 12:00
翠「……ま、あれやな。あなたが学年10番以内やから目ぇ付けられたんやろ
せやけど、あの双子は定期テストで毎回赤点ギリギリって聞いたことあるで。角名に聞いたから、間違いないわ」


美香「……ご愁傷様」


菜乃花「……どんまい」





私の話を一通り聞いて、翠が治くんと角名くんを見ながら目を細める



美香と菜乃花は菩薩顔になって固まっている





あなた「いや……でも、こうやって大人数で勉強会やるのも、意外と楽しいかもよ!」


自分自身への言い聞かせも含めて、無言でお弁当を食べ始めた3人に前向き発言をしてみる








翠「……それもそうかもな」


菜乃花「…翠?」


翠「なぁ、うちも参加してええ?その勉強会!」


翠がモグモグしていた玉子焼きをゴクリと呑み込み、顔を上げてぱぁーっと笑顔になる



美香「どうしたん?翠…」


美香と菜乃花は不思議そうな顔をして翠を見つめる

 

翠「せやから、うちも参加するて!な、ええやろ?」


あなた「あ〜…うん。多分、大丈夫。あ、勉強会は朝やるからね。バレー部の朝練がない日の授業前」


翠「おん、おん、ええなぁ!皆で集まろな!」





何だろう…急に翠が目をキラキラさせて話に食い付いてきた

ま、もうこの際1人や2人増えてもどうという事はない!



「よし、翠も一緒に頑張ろうね!」そう言って残りのお弁当を頬張った











午後の授業が始まった





あなた「(____________!?)」



上着のポケットに入れていたスマホが振動する

そっと取り出して画面を確認する。LINEが届いている





あなた「(侑くん!?)」


LINE画面を開く





侑『今、俺ら数学やねん。あなた達、何の授業なん?』


これは何だろう?ブサ可愛いキャラクターが半目になっているスタンプが一緒に送られてきた



あなた「(多分、「俺、今めっちゃ眠たいねん」って言いたいんだろうな…)」


睡魔と闘う侑くんを想像してみる



「フフ……」1人で笑ってしまい、慌てて教科書で口元を隠す


 


あなた『私は英語の授業だよ。あと15分、頑張れ!』


スタンプと一緒にLINEを送信した















治 side





授業なんて、じっと座っとるだけで眠くなんねん。せやけど、間宮さんに「授業はちゃんと受けようね」って言われたから、なんとか睡魔と闘っとる





それに、ええ事気ぃ付いたわ。眠たくなったら、間宮さん見とったらええねん。背後から見とるだけやから、本人は何も気ぃ付かんしな




_____________?





何や?スマホ…?



間宮さんがスマホを取り出して、何か……多分LINEやろか?をし始めた

間宮さんが授業中にそんな事するの珍しいやん。相手は誰なん?








めっちゃ気になるわ……











__キーンコーン
    カーンコーン……__





治「間宮さんにしては、珍しいやん。授業中にスマホいじっとるなんて」


授業が終わるなり前の席に話しかける



あなた「え?あ、治くんからは見えたよね。エへへ…(笑)」


間宮さんは照れ臭そうに笑う





治「…なぁ、LINE交換せぇへん?」


そう言いながらスマホを取り出し、間宮さんにQRコードを向ける



あなた「あ、…うん。いいよ」








彼女が授業中にスマホをいじる相手が単純に羨ましいと思った





治「あんな…間宮さんの事、あなたって呼んでもええ?」


ちょっと勇気を出して言うてみた





間宮さんは「えっ!?」って驚いた顔をした後「双子デジャヴ」とよく分からん事を呟く

そして「うん、いいよ」といつもの笑顔を見せてくる





自分のスマホに間宮さんのアドレスが登録された事を確認して、スマホをしまった










俺な、もっと間宮さんと仲良うなりたいねん

間宮さんの事、もっと知りたいねん……

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