第18話

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2021/02/07 12:00
治 side





侑「なら、先に風呂行くで」


治「おん」





夕飯を食い終わって、ツムが風呂に行った事を確認してからあなたにLINEを送る





あなた『今、部活終わったの?』


おぉ!!なんや、あなたからの返事はすぐにきた





治『いや、もう帰ってきとる。今は夕飯食い終わったとこやねん』
 

あなた『私も。ピアノのレッスンが終わったところ』


治『ほんなら、ちょっとだけ電話してもええ?』


あなた『うん。いいよ』





ベッドに腰かけ、すぐにLINE通話のボタンを押す





あなた〈もしもし、〉


治「あ、もしもし。俺や……治」



耳元であなたの声が聞こえて、何や……すぐったいやん//



あなた〈フフフ……うん、分かってるよ〉





普段気にしてへんかったけど、こうやって聞いとるとあなたの声って綺麗やんなぁ





あなた〈____________くん、…治くん、…治くん?〉


治「……あぁ、すまん。考え事してもうた」


あなた〈大丈夫?部活と勉強で疲れてる?〉


治「フフッ……何や、心配してくれてるん?優しいなぁ。けど、大丈夫やで」


あなた「でもバレー部、練習大変でしょ?」


治「ん〜、でもバレー好きやしな
あ、そうや。あんな……俺、勉強頑張るからな。模試が終わったら、勉強教えてもろたお礼がしたいねん
どっか行きたい場所とかある?」


あなた〈えっ!いいよ。そんな……気にしないで〉


治「いや、俺への褒美でもあんねん」


あなた〈……ん?〉


治「ん"、ん〜…。まぁ、勉強終わった気晴らしと思って。な、」


あなた〈う…ん。じゃあ、考えておくね〉


治「おん、考えといてな。あ、ちなみにツムには内緒やで」


あなた〈えっ?!皆で……じゃないの?〉


治「おん。俺とあなただけ。"特別"や」


あなた〈……特別?〉


治「せや、特別……、や
まぁ、あんまり深い事気にせんと考えといてや。ほな、おやすみ」





そう言って通話を終了させた








そうや……"特別"





俺、あなたと"仲良くなりたい"やのうて、あなたの"特別"になりたいと思っとるわ















侑 side




侑「サム〜。風呂空いたで」


治「おん」


サムがタオルと着替えを持って部屋から出て行く





治「……あ、なぁ。俺、ツムに譲りたくないもん出来たわ」


部屋から出て行く直前に振り返り、俺の目を真っ直ぐ見つめながらサムが口を開く





侑「はぁ??いきなり、何なん?!何の話や?」


首にかけたタオルを外しながら俺もサムを見返す





治「惚けんなや。分かっとるやろ」


そう言い捨ててドアを閉め、部屋から出て行った






____________何やねん、サムのクセに…








俺とサムは何かと張り合う事が多い。それが双子故なのかはよく分からないが……



とは言っても要領良くこなすのはサムの方で、大概悔しい思いをするのは俺や。俺はその度にサムを見返したくて仕方なくなる

そやけど、俺が負かしてもサムが悔しがる事はあんま無い





そのサムが……









____________珍しく、本気っちゅう事かいな


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