【ンダホsaid】
撮影を終わらせて
ちくわをなでなでしていると
隣でスマホをつついているマサイ
Twitter?
声をかける
「うん。」
「今日の昼飯のウーバーをあげて飯テロすんの。」
たしかに今はちょうど昼時
写真をあげ終わったのか食べ始めるマサイを横目に
あなたの下の名前ちゃんのLINEの連絡先を見つめていた
前に自分から送ったメッセージに既読が着いて
そこでトークは途切れている
何してんだろうね、あなたの下の名前。
ぼそっと呟いた
「…わかんね。」
「前シルクと見に行ったけど…出てこなかったし。」
「もう俺らと関わるつもりないんじゃね?」
…そうかな。
俺はなんか…助け求めてる気がするけどな。
本当はFischer'sでいたいんじゃないのかな。
「そりゃそうかもしれないけど。」
「ここまでこっちが歩み寄ろうとしてんのになんも無いのはどうなのかな。」
仕方ないんじゃない?それぐらいのことがあったんでしょ。
「う〜ん…。」
「ま、飯食お。」
お前冷たいな…w
「んー。冷たいわけじゃねぇけどさ。」
言葉の続きを待ったが
マサイはそれ以上何も言わなかった
俺も…飯食おっかな。
ウーバーで頼んでいたハンバーガーを頬張った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。