第35話

#35
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2023/01/29 11:56
【シルクsaid】
気づけばたった一人でカメラを回していた


机に腕を置き、カメラを真っ直ぐに見つめて




あなたのメンバー名について話したいと思います。


そういった






少し前に抜けたフィッシャーズメンバー、あなたのメンバー名についてのことです。

僕たちは何年も前から活動を続けてきていましたが、途中から僕たちの古くからの幼なじみであった彼女がメンバーに加わり、楽しく活動させていただいていました。

しかし、ある時から彼女はカメラで様子がおかしくなったり、急に「カメラマンをやりたい」などと言い出したりするようになりました。


そして彼女はある日「フィッシャーズを辞めたい」とメンバーの前で言ったんです。



僕たちは全く原因が分かりませんでした。どれだけ聞いてもあなたのメンバー名は言わなかった。





そのまま彼女は抜けることになりました。







…先日彼女と一緒に撮影した動画がおすすめに上がってきてそれを久しぶりに見てみることにしました。




コメント欄には…大量のアンチコメントが溢れていました。



彼女に対しての、です。









他の動画もほとんどそうでした。




やっと

やっと


彼女がなんで辞めたいと言ったのか分かりました。












言葉をそこで切った



熱いものが込み上げてきそうで唇を噛んだ














なんでそんなことをするんですか…?














俺の胸の内を一言で表した言葉が口から零れた














俺は…俺たちは…あなたのメンバー名と長く長く友情を築いてきた…!



なのに…それは…何年もかけて創ってきた友情とか信頼とか仲間とかは…!!!



そういうのはお前らのそんな心無い言葉で全部一瞬で消え去るんだよっ!!





頬が濡れているのがわかった


1人の部屋でカメラに向かって喚いているなんてダサイって思ったけど


そんなの関係なかった














お前らからしたらっ!!キーボードでパパっと打った簡単な言葉かもしれない…!!



でもそれが!!



俺らの…俺らの大切なものをいとも簡単に壊すんだよ…!!!







もう繋ぎ合わせられないほどバラッバラにするんだよ…!!














関係ねぇだろお前らには!!




なんで関係ねぇヤツの…当たり前の幸せを…!!







てめぇらはぶっ壊すのかって聞いてんだよっ!!

















炎上してもいい。

なんでもいい。



でも

軽はずみな気持ちでコメントしたヤツ、ツイートしたヤツ…。



頼むから…もうやんないでくれ。








あなたのメンバー名に謝ったってもう遅いけど


今からこんな馬鹿なこと辞めれば…これから君たちによって傷つけられる人を1人でも減らすことができる。











言葉は…刃物ってよく言うけど…





それはネットでも同じだよ。














…俺は。


彼女に戻ってきて欲しいと思っています。





















あなたのメンバー名は仲間だから。






俺らの…ずっと変わらない仲間だから。





















カメラを切った

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