無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

331
2021/07/02

第2話

出会い?

雨のせいで、ほとんどの予定が潰された。
洗濯物だって外に干したかったのに、こんな雨じゃ逆に濡れるだけだとわかって諦めた。
予定が無くなり暇になったため、外へ散歩に行くことにした。
お気に入りの傘を持って、ゆっくり歩く。
紫陽花に止まっているカタツムリに興味を無くしつつ、ふと顔を上げると、視界の端になにか変なものが見えた。
目を凝らして見てみると、この森の中でもまあまあ大きい木の根元に、なにか塊があるのが見える。
少々ビビりつつ、そちらへ近づく。

だいぶ近づいてようやくそれは、四人の子供が重なり合っていたものだとわかった。
その子供たちは全員ボロボロで、目元まで深くフードを被っていた。
四人のうち三人は全く動く気配がせず、気を失っている。
(なんでこんなところに…)
疑問に思ったのはそれだった。
ここは森の奥深く、獣だっているし1度入れば帰れない、迷いの森とも言われている。
だからこんなところに子供だけでいるのはおかしかったのだ。
こちらに気づいた一人が、両手を広げ他の子を守るように威嚇してきた。

「なんや、お前、近寄んなや!」

西の地方特有の訛りで目の前の子供が叫ぶ。
年の差上、こちらの方が身長が高いので、下の方から威嚇されても大して怖くないのだが…
その体は痩せこけていて、とても元気盛りの子供の姿とは思えなかった。
木の下だからかあまり雨粒は落ちてこず、雨宿りをしていたところなのだろうか。
それに、こちらの方面は俺が住んでいた村がある方向だ。
この子達も捨てられたのではないだろうかと、いう気がしてきた。
ならば、拾った方がいいのだろうか、でも、本当にただの迷子だったら…
(判断が遅い!判断が遅い!)

「なんか言えy「家くる?」は?」

思いっきりかぶってしまったが、まあいいだろう。
一応もう一度言っとこう。

「家くる?」

「は?」

なんかデジャブ。
まあ、

「来たくなかったら来なくてもいいよ。でもその場合その子たちも死んじゃうかもね。」

なんて言って館の方に歩き始める。
木の下から出るとまた大粒の雨が降り注いでくる。
チラッと後ろを見ると、1人を背負い、2人を両脇に1人づつ持って着いてこようとしていた。
だけど、その貧弱な体では自分の倍ある重さのものを持つことは困難だろう。

後ろを振り返りその手と背中から3人を預かる。
ぽかんとしているその顔に少し笑いつつ、不自然な位置でとまっている手に、今まで俺が持っていた傘を持たした。

「お前は歩ける?」

羽織で抱えている子供を濡れないようにして問いかける。
彼はハッとして傘を握り直し力強く頷いた。

「よし!」

そしてまた歩き始めた。
自分の歩数に合わせるように、たまにバチャバチャと音を立ててこちらに駆け寄ってくる。
周りに人がいるというのは、なんだか暖かかった。