ご飯を食べ終わった4人は、疲れたのかコクリコクリと船を漕ぎ始めた。
みどりくんなんかはスプーンを持ったまま寝ようとしてるし、レウは机に突っ伏していた。
笑いを零しながら、客人用の部屋に連れていく。
無駄に広い館だから、ベットや部屋も沢山あった。
今までほとんど使うことのなかった部屋がようやく使われることとなった。
一人一人をふかふかのベットへ寝かしていく。
もう、すっかり深い眠りに落ちた四人を見ていると、自分も眠たくなってきた。
今日は立て続けに色んなことがおきたのだ。
もう何回館を往復したか分からない。
12時を過ぎると眠たくなってしまうシンデレラな俺は、ほぼ目を開いていない。
椅子に座ったままだと体が痛くなってしまうが、もう動きたくない。
ギシギシと音を立てる椅子に、もう一度深く座り直した。
そしてベットで眠る四人をもう一度見回してから言った。
「おやすみ。」
「いい夢、見ろよ。」
俺は瞼を閉じた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。