ーーーーーーー放課後ーーーーーーー
あなた「あの...き、来ました...」
なな『ねぇなんであんたみたいなのがゾムと話してるの?』
あなた「え...いや...あの...」
なな『その喋り方も。キモいし、何狙い?ウケるんですけどw』
あなた「え!いや...ちが...」
なな『もう話しかけて貰えないようにしてあげようか?』
あなた「え...?」
なな『いいね!その間抜け面w面白いね!』
あなた「......」
なな『だんまりしてんじゃねぇよ。』
あなた「......」
こういう人がいるから
私みたいなのが産まれるんだよ
なな『じゃあ、さっさと消えてね?』スパッ
あなた「......」
ほら
叫ぶんでしょ
でも大丈夫
私にはもう失うものなんて無いから
なな『じゃあ持ってね』
あなた「......はい。」
なな『キャーーーーーー!!!』
ガチャ
??『なんや...ってなな!?大丈夫か!?』
??『お前がやったんか!?』
??『ジョウキョウテキニソウデショ』
なな『私に...あんたなんか死ねって...(´;ω;`)ウッ…』
たっくさんみてきたこの景色
失ってばかりで
今の私の手の中にはもう何も残ってない
??『ななに死ねとか...お前が死ねよ...』
じゃあ死にます
またまた柵に手をかけました
??『え?いや...ほんまに死ぬん!?』
あなた「昨日も...死のうと...した...けど...止められた...んです」
あなた「なの...で...死にます...」
グイッ
あなた「ぐえっ」
ゾム『死なせへん言うたやろ』
??『ゾム!?どこ行っとったん!?なながそいつにいじめられて...』
ゾム『俺お前らが来る前から見てたけどやったのはななの方やったで』
なな『わ...私やってない...(´;ω;`)』
??『ななが泣いて怪我までしとるんになんでそいつ庇うん?』
ゾム『俺がこの目で見たからな』
あっ、そうだ
今のうちに
ゾム『おっとぉ...目離したらすぐ死のうとすんねんな...』
死なせてよ
あなた「離してよ...死なせてよ...」
ねぇ
なんで
あなた「死なせてくれないの...」
頬を水が伝う
あなた「っ...失礼しました」
ガチャバタン
なんで
なんで死なせてくれないの
何で止めるの
もうやなの
この世界が
人もみんなみんな
思い出したくもない
から
思い出さないけど
過去なんて
全部
私も
あなた「消えてしまえ」
全部消えて
無くなってしまえ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!