第14話

ログイン13日目
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2022/02/27 10:27
海山あなた
うぅ…めっちゃ怖かった……
腰を抜かして、暫く立ち上がれなかった私は、泣きながらそう呟いた。あんな怖い演出あるなんて聞いてなかったよ!この作品のハッシュタグにも最初そんなの無かったのに(メタい)



どう考えてもこのゲームは可笑しい。あれだけ平和そうなパッケージや絵柄なのに、どうしてこんなにも怖いイベントが発生したのだろうか。



ここまでの落差、ド◯ドキ文芸部と変わらないくらい見分けつかないと思うんだ()



こんなふざけたことを考えられるくらいには落ち着いてきたので、まだ僅かながらに震える足で立ち上がった。さっきの人は誰だったんだろう。きっとあの「ジョナサン」って人なのかもしれない。



あまりの恐怖に頭を抱えながらソファーに腰掛けた。思ったよりフカフカしている。それよりも、あの人と今後どうすれば良いのかが問題だ。



きっと明日学校に行ったら、バッタリ会うかもしれない。恋愛ゲームにイベントは付き物だし、どう頑張っても私がどこかで条件を満たしてしまえば、避けることは出来ない。結局のところここはゲームの世界なんだから。



なんとか避けられないだろうか。しかし、生憎私はこのゲームを今まで一度もやったことが無いため、攻略方法など知るはずがなかった。救いようが無い。



その時。「ピンポーン」と言うチャイムの音が確実に聞こえた。私はその場で凍り付いた。も、もしかしたら……あのジョナサンって人が来たのかも…?
海山あなた
で、出たくない…嫌だ、ほんと、出たくない…ッ!
一気に冷や汗が出るのが分かった。居留守を使おうか。しかしもし相手がジョナサンだとしたら、もう私が家にいることを知っているので、この手は使えない。



必ずしもジョナサンであると言う確証はないが、ここまでの状況を踏まえてみると可能性は0とは言えない。取り敢えずインターホンがあったので誰がいるか見てみることにした。



ゆっくりと一歩ずつインターホンに近付く。誰がいるのかなんて、怖くて見れない。何で恋愛ゲームの世界に来てまでこんな怖い目に遭わなくてはならないのか。理不尽さを感じる。



両手で顔を隠しながらインターホンの手前まで来た私は、指をゆっくりと動かしてインターホンの画面を見た。



そこにいたのは……

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