小6のとき。
秋良は私の隣の家に引っ越してきた。
「カッコいいわよ~」
「もう、イケメン!この年なのにホレちゃうわ~💕」
と、お母さんのママ友が
口を揃えて言っていたから
実際に見に行くことにした。
と、思っていたのけれど。
ピーンポーン
「すみませーん!誰かいらっしゃいませんかー?」
わ。
めっちゃ美声やん…
「はーい」
どんな子なんだろ…。
ガチャッ
「はい」
「あ、はじめまして!滝沢さん家のお隣に引っ越してきました。阿部です。よろしくね!」
ドッキーーーンッッッ
な、なんだ今の笑顔は。
ま、眩しすぎる…!!!
「は、はい!よ、よろしくお願いします!た、滝沢夢花です!」
「ははは。何で敬語なの?同い年でしょ?」
「あ、はは。ですyn…むぐっ」
え。
今。
私。
キス…されてる…!?
うっそ!?
このイケメンに!?
「ふあっ…」
「ん?初めてだった?ごめんね?」
は、恥ずかしすぎて言葉が出ない…
「ま、普通、って言ったところかな。」
「ほへ?」
「いや。なんでもない。またくるね!」
「ふにゃ~」
ヤ、ヤバイ。
よりによって
あんなイケメンと…
キ、キスを…!!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。