涼介とあなたが仲良くなっているのを見て
流星は
流星 side
面白くないな...
なんで初対面くらいのこいつが
一日でこんなに距離縮めてるんだよ...!
もし本当にこいつがあなたと付き合ったら...
どうしよう?
僕ももっと頑張らないといけない...
まっけんは...どう思ってるんだろう?
と思っていた
流星がふとまっけんを見ると
こちらを見ていたまっけんと目が合った
流星が見ているとまっけんはすぐに目を逸らした
委員会が終わるとみんな帰り支度を始めた
まっけんと帰りたかったけど、私は
涼介くんの誘いを断りきれずにいた
すると
千葉先輩がそう声をかけてきた
私が涼介くんに手を合わせると涼介くんは
仕方ないという顔で教室を出ていった
私は千葉先輩に背を向けて
教室を飛び出した
下駄箱に行ってまっけんの靴があるか確認する
私がそう独り言をつぶやいていたその時
階段を降りてくる音がして
そんな声が聞こえてきた
まっけん...?
彼女さん...?
しかも女の子の声...
まっけんと一緒に来てる...?
私はそう思い咄嗟に身を隠した
階段を降りきって、廊下を歩いてこちらに来る音がする
2人はそんな会話を交わして靴箱を出ていった
なに、あの女の子...?
好きな人いるのか聞くなんてそんなの...
そんなの好きだって言ってるようなもんじゃない...?
まっけんの言う気になる人って誰...?
私は結局それから一人で帰るべく
昇降口から出た
すると
私が歩きはじめると同時に
紫耀が私の後ろから声をかけてきた
まっけんに気になる人がいることを知って
なんだか本当にふられた気分になった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!