その声は紫耀だった
そんなことが話し合われているとは
何も知らないあなたは
果耶のことを気にしながらも
まっけんのことも気になってしまっていた
私の告白を聞いて...
それから菜奈先輩のことがあって...
気持ちを聞ける感じじゃなかったから聞けなかったけど...
でも、きっと今ならいいよね...?
菜奈先輩にも、応援してもらえてるんだから...
その日、放課後に体育祭実行委員会があった
私は学校内でまっけんに会えるのが楽しみで
早く行きたいという気持ちを抑えられなかった
委員会室につくと
野村先輩が近づいてきた
私が野村先輩と話している様子を
まっけんは密かに見つめていた _____
委員会が始まると私はまっけんの方を
チラチラ観察していた
あの真剣な横顔...かっこいいな...
まっけんが...私の事好きだったらいいのに...
今日は...一緒に帰れたりするかな...?
そういえば、家は同じなのに一緒に帰ったこと
1度もなかったよね...!?
今日は...自分から誘ってみようかな...
そんなことをまっけんの横顔を見つめながら
考えていると
まっけんが私の方を見た
目が合う
私がどうしようかと焦っていると
まっけんは私に少し微笑んでそれから
また委員会の先生の方を見始めた
...焦った、
でもあの笑顔...
好きでもないのにあんな顔しないで...
話し合いの時間になると
隣にいる流星くんと後ろの1年生の体育祭実行委員の
2人と4人で話し合うことになった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!